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諦めたくなる夜

これは絶望なんかじゃなくて
自分の弱さを知ったということ。

何もできない自分に
気付いたということ。

それでいて、
何からすればいいかわからないということ。

世界一の作家になりたかった私は
どの映画も見れなくなった。
どのミュージカルも、どの劇も。

目の前の全てが
すでに才能の結集したチームが作り上げる
最高のエンターテイメントだった。

私が、一人でできることが
勝てる世界はどこにもなかった。

私は、エンターテイメントが嫌いになった。
挑戦することを、拒まれるから。


憧れが、私から楽しさを奪った。


世界はすでに、完璧にできていた。


私は、どこにも入れない。


それでも私は、夢を持たなきゃいけないの?
挑戦して生きていかなきゃいけないの?

どうしてこんなに苦しいの?


それはきっと、

自分が一番にならなければ気が済まない

という、最高にイカしてる
スターにしか許されないエゴが私に、備わっているからだ。


かかってこい。世界。

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