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2月の読書/プロセスエコノミー/プロティアン/キャッシュフロークワドラント/「高配当」株投資

2月の読書メモです。知人からおすすめされた本、紹介されていた本を読んでいます。

プロセスエコノミー あなたの物語が価値になる/尾原和啓


コテンラジオの番外編にゲスト出演されていた尾原さんの著書。あの放送を聴いてから、読んでみようと思っていました。かつて、松下幸之助氏が水道哲学を提唱したが、現代はあらゆるモノが水道のように容易に手に入る、満たされた社会です。

水道哲学とは、松下電器産業(現パナソニック)の創業者・松下幸之助が提唱した経営哲学だと言われている。水道の水のように安価ですぐに手に入るものは、生産量や供給量が豊富であるという考えから、商品を大量に生産・供給することで価格を下げ、人々が水道の水のように容易に商品を手に入れられる社会を目指すという考えのこと。

そして、これは技術の発達によって加速していきます。本著では「乾けない時代」と表現しています。
乾けない時代では、アウトプットの差がなくなってきます。単純なアウトプットの価値だけではなく、プロセスに価値を置く「プロセスエコノミー」に移行しつつあります。

この「プロセスエコノミー」に共感する方も多いのではないでしょうか。クラウドファンディングでクリエイターを応援したり、アイドルを応援したり、私も身に覚えがあります。
他人はアウトプットだけを見て無駄だと思っていても、当人にとっては非常に価値がある、そのようなコンテンツが消費されてますし、そこにお金や時間をかけることがあります。

特に、4章のプロセスエコノミーの実践以降が心に残っています。

プロセスに「Why」がこもっていないと簡単に真似をされてしまうのです。

4章 プロセスエコノミーの実践方法

表面的なシステムやコンテンツ(How、What)だけではダメです。土台となるビジョン(Why)がなければ、そのプロセスの価値が揺らぎます。
ビジョンは変わってもいいので、常に考え続ける必要があると感じました。

やること

  • 自分の仕事のWhyを考えて人に伝えることができるようにしておく

  • プロセスやビジョンはできる限り開示する

  • 運営するコミュニティではみんなに役割を与える

プロティアン3部作/田中研之輔

今すぐ転職を考えていない人のための キャリア戦略

プロティアン 70歳まで第一線で働き続ける最強のキャリア資本術

キャリアの悩みを解決する13のシンプルな方法 キャリア・ワークアウト

プロティアン三部作と紹介されていた3冊を読みました。キャリアについての書籍です。非常に読みやすく、通勤電車で1冊読み切れるくらいのボリュームです。
著者は法政大学の田中研之輔教授です。田中さんの講演を聴く機会があり、興味をもって読んでみました。感想は別途記事に記載しています。

本筋ではないかもしれませんが、田中さんのお勧めする読書の方法についても触れられていました。シンプルに言うと、多読、乱読せよと述べられています。1冊に時間をかけすぎず、自分の興味がない分野も含めてたくさん読みましょう、ということです。
以前note記事にした私の本の読み方に近いように感じました。ただし、この多読乱読するときに、自分にとって都合のいい情報ばかりを無意識的に集めてしまう認知確証バイアスに陥りがちなので、なるべくフラットに受け入れて、咀嚼するように気を付けたいです。

金持ち父さんのキャッシュフロー・クワドラント ─経済的自由があなたのものになる/ロバート・キヨサキ 著 , 白根 美保子 翻訳

フリーランスの友人が独立したきっかけとなった1冊として、お勧めされました。お金を稼いで暮らしていくにはEBSIの4つのクワドラント(象限)があります。

E: Employee. 従業員、サラリーマン
S: Self-Employee. 自営業者
B: Business owner. ビジネスオーナー
I: Investor. 投資家

人生の幸福度を上げるために、どのクワドラントで人生を送るのがいいのか、まず最初に考えさせられます。
本著では、クワドラントの説明から、E→S→B→I というようにクワドラントを変えていく例とともに、どのように考えるべきか、どのように仕事をしていくべきか、どのようにキャッシュフローを管理すればよいのかを、金持ち父さんと著者が説明しています。
ESBIの順番でお金持ちになれるという理由を説明されていますが、心に残ったのは「誰かの負債は誰かの資産である」ということです。
例えば、ESクワドラントの人は住宅ローンを組んで家を買いますが、それはBIクワドラントの人の資産になります。

後半、7章以降では、どのように動くべきか述べられています。どうするかよりも先に、どうなるか(Being)をしっかりと考えて、小さな一歩を踏み出すべきだと。自分の人生のCEOとして戦略を立てるべきだと言われています。印象に残ったのは「間違いを犯そう」ということです。そのためにBaby Stepsから始めようと述べられています。

このあたりの考え方は、失敗型のプロセスを推奨する他の書籍でも紹介されています。また、プロセスのWhyを重視するべきだという考えや、すべての土台となるBeingから考えて取り組むコーチングの考え方と共通していると感じました。

さて、このキャッシュフロークワドラントは有名な書籍ですが、検索すると「マルチ」というワードが出てきます。キャッシュフロークワドラントから引用して、多くの人は従業員として給与をもらいながら負債にお金を使うサイクルを繰り返しています。この儲からないサイクルから抜け出して、右のBIクワドラント(ビジネスオーナー)になりましょう!まずは小さな一歩としてやってみませんか?という風に、マルチ商法に勧められるとの噂です。

全ての書籍に言えますが、認知確証バイアスによってどのようにも解釈することもできるので一概には言えません。ただ、自営業者やビジネスオーナー、投資家の視点は必要なので、ただの従業員として言われたことをやるだけではなく、一人のビジネスオーナーとしての視点で動けるように、小さな一歩から始めようと思いました。

やること

  • どうなりたいかキャリアのイメージをする(プロティアンキャリアの感想と同様)

  • 自らの財務諸表を作ってみる。ここにキャリア資本も含めて考える。

  • 投資やビジネスオーナーについての興味をもって知識をつけてみる

オートモードで月に18.5万円が入ってくる「高配当」株投資 ど素人サラリーマンが元手5万円スタートでできた!/長期株式投資

最近、投資やお金の本を読んでなかったので、久々に読んでみました。理由は2つあります。
毎年1月くらいにポートフォリオの見直しをしているのですが、今年はまだやってなかったので、情報をインプットしてから見直そうかと思ったからです。もう一つの理由は、キャッシュフロークワドラントを読んで、違和感を感じたからです。

キャッシュフロークワドラントではEクワドラント(従業員)から右側のクワドラントに移るべきだと言っています。一方で、この本はサラリーマンのまま長期分散の株式投資で資産を形成しようという話です。

副業が可能となったこれからの従業員の生き方は、キャッシュフロークワドラントに記載されている事例とはマッチせず、これからはすべてのクワドラントに属するような生き方ができるような気がしています。

この本では、長期の株式投資、特に国内個別株投信のノウハウが記載されています。

私が投資を始めた時に一番わかりやすいと感じた山崎元さんの著書があります。この本でも、サラリーマンをしながら長期分散投資を行う考え方で説明されています。ただ、こちらはインデックスファンドの投資信託で海外株、国内株をバランスよく保有しましょう、という考え方が説明されていました。(他にも投資信託や不動産投資、個別株の本も読んでみた結果、私は投資信託をしています。)

今回の書籍で国内株をお勧めしていた理由として一番大きいと感じたことは、国内株は1株から小さい手数料で始められること、そして長期投資を続けるためのメンタル的なご褒美(配当や株主優待)があるです。

長期的な視点で見れば、必ず株価は暴落します。含み益がマイナスになることもあり得ます。ただ、その時に辞める方が多いらしいです。如何に株式投資の世界から退場せずに続けられるかが重要だと記載されています。

会社としての成長を重視するのであれば、配当や株主優待に捉われずに投資する必要はなく、むしろ、株主優待や配当がない会社のほうが、その分を事業に投資できるので成長が見込めます。ですが、それよりもモチベーションを維持するためのメンタル的なご褒美が大事という考え方も理解できるような気がしました。

価値にある会社を適切に判断し、長期的に投資するために、また、株価が下落したときにも信じて買い増しできるように、一喜一憂してメンタルがブレた時も正しく判断できるように、正しい知識を持って投資をしてほしいというメッセージを感じました。

やること

  • ポートフォリオを見直す

  • 少額でもいいので、著者が勧める国内株投資をやってみる(国内株の割合が減ってきたのでちょうどいいかも)

  • ある会社をまじめに分析してみる

さいごに

2月は1月に比べて、読書の時間を作ることができました。(その分、趣味の個人開発が進んでないのですが…)
キャリアに関する情報を中心に多めにインプットしたので、ちょっと頭でっかちになりそうです。しっかりと実行する形でアウトプットしておきたいです。

3月も割と時間取れそうですが、読書しつつ、実際に小さな失敗を繰り返していきたいです。
読みたい技術書が数冊あるのですが、技術書読み始めると他のことに手がつかなくなるので、3月は技術書に時間かけようかな~と思います。

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