国の麻薬・消費税

消費税の税率が日本より高い国はいくらでもある。しかし危険なのは国の収入に対する消費税の割合がどんどん上がっていることだ。もう日本は他に税収元が無くなりつつある。所得税も法人税も今より増やせない。結局消費税を上げるしか他に税を取るところが無いのだ。こう言う状態は、危険だ。本来補完的な税であったはずの消費税に、ズブズブと依存していく。



中国歴代王朝の税の大本は農民に掛けた年貢だった。ところが王朝の権力が弱まり、反比例して奢侈が酷くなると、年貢の取り立ては厳しさを増し、耐えられない農民は農地を放棄して逃散してしまう。本来主流であるべき年貢が取れなくなった王朝は、決まって酒、鉄、塩に税金を掛けた。これらは生活必需品なので、幾ら税金が上がっても庶民は買わざるを得ない。それをよいことに傾いた王朝はどんどん酒、鉄、塩の税金を増やした。もうそれ以外に税収元が無くなったからだ。



そうすると密売商人が暗躍し、彼らはネットワークを作るので王朝の軍隊も太刀打ち出来なくなる。それに庶民の側が密売商人をかくまうようになってくる。そうなれば、強固なネットワークを活かした密売省が反乱を起こすのは必然だ。だいたい、中国の王朝はみなこう言う経緯で倒れていった。



いたずらに消費税に頼る今の日本は、もう国が危ういのだ。




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