女性の生理にともなう冷え


今回は女性特有に冷えについて。女性は若い頃から冷え症の人が多い。これについて中国伝統医学(中医学)では、女性は生理で大量の血を失うから冷えると考えている。血というのは、全身を巡り体温を保つ液体なので、それが毎月どっと失われるとどうしても冷え症になる。


血が失われるのだから、血を補えば良い。その基本薬は四物湯だ。だが中医学には気と血はセットであるという考えがあり、血を補うのなら気も補えという話になる。それは十全大補湯だ。


いやいや、単に補うだけではダメだ、補ったら巡らせなければいけないという考えもあって、そこで出てくるのが当帰芍薬散だ。これは血を補うだけで無く、巡らしもする。ただし気血を補う能力そのものは四物湯や十全大補湯より弱い。月経による冷えだけならこれだけで良い。更年期障害だ、更年期以後の障害の一つだとなるとまた別の薬になるが、例によってウェブで一回に読める量はこれくらいなので、今回はここまで。

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