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スマホで無料3Dスキャン(フォトグラメトリ)を試してみよう!

皆さんこんにちは!iPhone3Dスキャン大好きおじさんのiwamaです。
最近よくandroidだけど3Dスキャン出来ますか…?という質問を頂きます。
という事で今回はandroidでも無料で出来ちゃう3Dスキャンのお話を簡単にしていこうと思いますよ~!
ちなみにヘッダー画像は3Dスキャンしたマルセイバターサンドですw
パッと見はトリミングされた実物に見えませんか?見えますよね?このクオリティの3Dモデルが作れちゃいます!!!


3Dスキャンとフォトグラメトリって何?

3Dスキャン

現実にある物体や空間をデジタル3Dデータ化する技術の事を(このnote内では)3Dスキャンといいます。

フォトグラメトリ

フォトグラメトリは3Dスキャン技術の一つとなります。

フォトグラメトリは画像のように様々な角度、場所から撮影された複数枚の写真を元に3Dモデルを生成する事ができます。
近年までフォトグラメトリを行う場合は高性能なPCとPC用フォトグラメトリソフトが必要となっていましたが、2020年頃iPhoneにLiDARセンサーという特殊なセンサーが搭載されたことを契機にスマホで行う3Dスキャン技術が急速に発展してきています。

Androidでも使えるフォトグラメトリアプリってあるの?

3Dスキャンアプリの多くはiOS向けの事が多いですがAndroidでも使える3Dスキャンアプリもいくつか存在しています。
今回はその中でも(一部機能を)無料で使用可能なPolycamというアプリを紹介していきます。

Polycamは世界で一番使用されている3Dスキャンアプリとなります。
このアプリは
Android版ではLiDARスキャンやRoomスキャンモードはオミットされていますが、サブスクのPro版だと3Dスキャンアプリの中で一番一度に処理できる写真の枚数が多いです(Polycam:2000枚、他アプリ平均が200~300枚程度)
またWebブラウザ版も存在しており、そちらでは無料で150枚までの写真を使用してフォトグラメトリを行う事ができます。
撮影方法は物を中心とした撮り方の他に、スマホ(カメラ)を固定して物を動かす撮り方があります。後者は省スペースで撮影可能な為便利です。

あると便利な道具

マクロ撮影可能なスマホ

左:マクロ撮影機能ON、右:マクロ撮影機能OFF

3Dスキャンしたい対象が小さい場合、マクロ撮影機能がついたスマホの仕様を推奨します。
上記画像はマクロ撮影機能のON/OFFを比較したモノですが、OFFの場合はピンぼけしてしまいフォトグラメトリが失敗してしまいます。
基本的にフォトグラメトリする場合は被写体をフレーム全体に映るように撮る、つまり背景が少ない方が綺麗な3Dモデルが出来がります。

回転台

今回のフォトグラメトリ方法は被写体自体を回転させて撮影します。
回転させる方法は素手でも問題ありませんが、素手で回転→撮影→素手で回転→撮影etc..をするのは結構大変なので頻繁にフォトグラメトリを行う場合は回転台があると便利になります。
回転台は手動タイプでも問題ありませんが、電動の方がより楽に撮影する事が出来ます。
自分はBAOSHISHAN社製の電動回転台を使用しています。
この電動回転台はリモコンで回転速度等を調整可能な為便利です。

リングライト

フォトグラメトリは撮影した写真がそのままテクスチャに反映されます。その為撮影中に影がある場合は影もテクスチャに反映されます。
その為被写体をライトアップして影を無くすことが推奨されています。
その為リングライト等の光源を使用して影を無くしましょう。

リモートシャッター&スマホ用三脚

フォトグラメトリで使用する写真はブレのない写真を使用する必要があります。その為スマホ用三脚にスマホをマウントさせ、リモートシャッターで撮影をすると手ブレの影響を無くすことができます。
ただし高さの調整が途中で必要になるなどセッティングが面倒くさい場面も多いので撮影に慣れている方は使用しなくても問題ありません。
(自分も今回の動画では使用していません)

撮影の準備をしよう

3Dスキャンに向いていないモノ

  • (3Dスキャン不可能)ガラス等の透明な部分

  • (3Dスキャン不可能)鏡等の表面が反射する部分

  • 陶器などの表面がツルツルしている部分

  • 糸などの極端に細い(小さい)部分

  • 広範囲にわたって単色や模様が連続している(チェック柄等)部分

  • 芝生やペットの毛皮のようにもこもことしている部分

より詳しい解説はこちらのnoteを参照してください。

撮影ブースについて

  • 土台表面が非光沢の材質であること

  • 被写体と同系統の色でないこと

  • 十分な明るさを確保すること

※被写体が白出ない場合はキッチンペーパーを土台に敷くと良い感じになります

撮影をしてみよう

この部分はカメラアプリを使用して撮影を行います。
カメラアプリに関しては特に指定はありませんのでお好みのアプリを使用してください。

  • カメラレンズに汚れが無いかを確認する

  • 1周辺り大体16枚程度の写真を撮影する

  • 水平ラインを0°として縦方向で大体30°と60°の角度からも撮影を行う

縦部分の撮影イメージ
  • 底部分を撮影したい場合は逆さにして上と同じように水平、縦側2か所で撮影を行う

  • 逆さにできない場合は横にして撮影を行う、この時両サイドから撮影する事が望ましい

中々イメージがつかないと思うので上記動画を参考に撮影をすると良いかも知れません!

3Dモデルを生成してみよう

ここからはWebブラウザ上のPolycam公式サイトで作業を行います。
ブラウザはSafariかGoogleChromeを使用すると良いかと思います。

  • (アカウントが無い方は)Polycam公式サイトのメニューバーからsign upを選択し無料アカウントを作成する

  • 【+Add】→一番上の【Create a 3Dmodel】を選択する

  • 【Choose from file system】を選択し、撮影した写真をインポートする
    ※無料アカウントは一つのプロジェクトに150枚の写真しかインポートできません

  • 【Details】はMediumかFullにする
    ※Detailが右へ向かうにつれて3Dモデルの品質は向上しますがその分データサイズも大きくなるので注意してください

  • 【Isolate object from environment】を確実にONにする
    ※OFFのまま処理すると100%失敗します

  • 一番下の【upload & process】を選択してPolycamサーバーに写真がアップロードされるのを待つ
    ※この時画面を切り替えるとエラーを起こすので注意してください

  • 大体20分(最大40分)待てば3Dモデルが完成する

以下は撮影から3Dモデル生成までの一連の流れになります

最後に

以下はPolycamで作成した3Dモデルの一例になります

このようにスマホさえあれば誰でも簡単に3Dスキャン(フォトグラメトリ)を行うことができます!
この記事をきっかけに3Dスキャンに興味を持った!という方は以下の記事を読んでいただけると嬉しいです。

最後にお願いがあります。
本記事を読んで為になったという方は可能な限りで良いので令和6年能登半島地震の被災地支援のため募金活動をよろしくお願いします。


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