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【出産】体験記7~他力本願☆弐~

マジパねえ!!!!
初めての出産の記録


当日、手術室にて下腹部切開

麻酔注射後、胸の下あたりに布の壁が1枚垂らされお腹から下のほうは見えなくなった。仰向けになった視線の正面には、ドラマとかの手術室でよく見るでっかいライトが煌々と私を照らしていた。

麻酔のかかり具合を確認するため、お腹から胸にかけて鋭い固いものでつつかれた。胸のあたりはチクリと感じたが、お腹から下は触れられている感覚があるだけだった。麻酔のかかり具合は良好のようだ。書きながら思い出して震えてきた。

痛覚は麻痺するが、触覚は麻痺しない
私がこれを知ったのはこの麻酔確認の時だったので、まだ感覚が残っているのに腹部切開を始める雰囲気になり、かんなり動揺して暴れるところだった。えっ。ちょちょちょ、まだ感覚あるんだが??

暴れたいのは山々だったが麻酔が効いているので下半身は動かない。その場でチビルことくらいしかできなかった。まあ尿道カテーテルしてるからチビッても安心だけどね!

まさに、まな板の上の鯉。捌かれ待ちである。赤ちゃんが苦しい思いをしているんだから。はやく出してあげなくちゃ。覚悟を決めなくちゃ。

本当にずっと肩の震えが止まらなかった。術前にしつこく質問したために私が帝王切開をめちゃくちゃ怖がっているのを知っている師長さんは、術中ずっと枕元にいて声を掛けてくれた。怖いのは怖いし肩の震えはおさまらないが本当に有難かった。そのまま手術開始である。

もちろん意識はあるので先生や助産師さんの声が聞こえる。腹を開いたのだろう、「やっぱり羊水が少ないですね」と麻酔医と名乗る40~50代の女性の先生。カチャカチャ、ゴソゴソ。音と感覚はイヤでも届いてきた。気絶できたらどれほど楽かしら…(泣)

そういえば、もう陣痛は感じないな。
あ、これも麻酔の効果か。

時々、上半身まで揺さぶられるような衝撃があった。詳細はよく分からなかったが意外と早くその時は来た。

我が子は、元気に出てきた。

顔の近くに連れてきてもらうと、生まれたてなのにしっかり目を開けて私と目を合わせてくれた。こんにちは、ようこそ。

いつの間にか小児科の先生も来ていて、生まれたての診察をしてくれていた。アンパンマンの総柄スクラブを着ていた。特注でしょうか。診察で異常なしと認められ我が子は手術室の外で待つ夫のもとへ連れていってもらった。バースプランの希望が叶えられ、ありがたいなと思った。

腹のほうでは縫合が行われていた。ホチキスみたいな留め具と糸で傷は閉じられた。グッグッと揺さぶられる衝撃があり、縫合は完了したようだ。

先生たちは全員で手術道具の数を読み上げ、私の血圧や出血量などを確認して手術は終了した。「ニメートルガーゼ入ってます」と麻酔医先生が言った。聞き流したがこの言葉の意味を理解したのは翌朝であった。

何はともあれ、子どもも私も無事だ。ほんとによかった。

つづく?


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