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【違和感チューニングその6】はらぺこあおむしは何故、葉っぱ以外を食べてしまうのか。

本日はみなさんご存知、名作絵本「はらぺこあおむし」です。

サラッと内容を説明すると
卵から産まれたあおむしは成長の過程で
葉っぱを食べ果物を食べ、
さらにはさくらんぼパイやサラミなどまで食べ尽くします。

そんでもって腹を壊して、また葉っぱを食べて蛹になって蝶になります。

ちょっと愛おしいキャラクターとカラフルな絵で子供にも大人にも大人気。
キャラクターグッズはわんさか出ているしミュージアムも話題(行きたかった)

ただ、私の中でどーーしても気になることがあり。

なぜ、あおむしが自分の体に合わないものを摂取するのか。

しかも大量に。

腹を壊すまで。

正直、あおむしなんだから葉っぱでいいし
絵本だからという意味ではカラフルな葉っぱとかくらいにしておけばよかった気がするのだ。(お前の感想は素人か?)
もう一歩譲って、果物まででも十分成立したかもしれない。

でも、あおむしは日曜日にハイカロリー、塩分過多、糖質だらけのメニューを食べ尽くす。

子供に絵本を読んでる時はそのメロディアスな流れに沿ってワイワイと読み終えてしまうのだが、違和感があることに気がついた。

あおむしくん、私が食べたいもの食べてる?え?一緒に飲む?(サラミとチーズを意識しながら

そう誘いたくなるような最高のチョイスなのだ。なんだかチョイスが「大人」なのだ。

つまり、あおむしから程遠い人間の、しかも大人の食べ物を食べている。

そして腹を下し、葉っぱを食べて元気になり、蛹になる。

あおむしくんて、なんだかとても人間らしいな。愛おしい。と激しく共感してきたのである。


価値観の異なるものを欲と興味で大量摂取した結果、胸焼けして自分の好きなものだけに帰る感覚。あおむしくん!わかるよぉぉぉ。

心が成長する時って自分が美味しい!と思うものを食べまくるし、さらには欲が出て人の価値観で美味しいと思ったものを見栄を張って食べてみたりする。
大好きな漫画を読み尽くしたと思えば、好きな人が好きな見たこともない映画や、小難しい小説だって読む。

でもなんだか自分の価値観とぶつかってしまったり、侵された気がしてなんだか胸焼けがしたりする。

そう、あおむしみたいにお腹を下す感じがある。わかるよ、あおむし。美味しいけど身体に合わないみたいなものあるよな。うんうん。

ふと自分の好きなものを思い出して引っ張り出して、これこれ!これだよ、と言い出すのもわかる。結局のところ、高級料理の味を知っても駄菓子がうまいのよ。あおむしだって葉っぱが至高なんだよな。ソウルフードだよな。

ひとしきり共感の嵐が起きたのです(私の中で)

あおむしは腹を下し、ソウルフードを食べた後、さなぎになる。

さなぎの、あの、何者でもない、あおむしでも蝶でもない期間って思春期とか、30代の謎期(転職とかライフステージになやむ年頃)と重なるよね。

思春期も今も正直ムカムカするしイライラする。

周りからは身動きが取れないように見えるかもしれないけど、しっかり自分と人の価値観をごちゃ混ぜにして最高にチャーミングでダイナミックな変化をしている時なのだ。

はらぺこあおむしの蝶の羽の色は食べたものの色を引き継いだかのように色とりどり、それもまた最高だ。

摂取してしまった人の価値観を蛹の中でぐちゃぐちゃにして自分の価値観に統合しあらたな自分の要素にする。

嗚呼、あおむし、君の羽の色は美しいよ。サラミ食べてよかったよ!と一杯やりたいくらいだよ。

そんなこんなではらぺこあおむしについて考えていたら、何度でも好きなものを追いかけ食べまくり吸収して腹を壊していきたいと思えるようになった。

ありがとう。困ったら頼れるソウルメイトやソウルフードにもであっておくほうがいいね。良い学びだったよ。ありがとう。

あおむしくんが本当に愛おしく愛される理由はたくさんあると思う。

これを読んでくれた人もあおむしくんとぜひお話ししてほしい。彼の愛おしいポイントを見つけて教えて欲しい。
あくまでこれは私とあおむしくんのオハナシ。

違和感チューニング完了。

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お月さまは空から見ていいました

はよねろ。

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