夜の扉

君のその手を離さない様に
言葉少なく歩く路すがらに
君の後ろ姿を見ていて
遠く時間がさかのぼって
あの頃の思い出が蘇る
どこかで見た雰囲気があって
懐かしさとほろ苦さが
染みてきた。

静かな夜が歌い始める
流れ始めた雲が帰り道を探して
過去の出来事を触り始めた
そっと夜の扉を開けて
君を迎えに行こうか
星降る夜に甘い君の吐息が
あの頃の景色さえ
今はそこにある様に
そっと夜の扉を開けて
君を迎えに行こうか
そして僕は、君の手を
決して離しはしない

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?