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コロナ菌いじめから逃げた後

直接話をした1ヶ月後。
中学一年が終わり、世間は春休み。

市立や私立でも、普通なら新学期をただ迎えるだけだから
のんびり春休みを楽しむだろう。

私は学校に行かない代わりに娘が学べる場所を探した。
喘息があるため、遠くのフリースクールには通わせる事が出来ない。
そして
「学校に行って喘息発作が起きて、またコロナ呼ばわりさせてるは嫌」
という娘の意思を尊重して、通信制で学校を探した。

今現在通学しているN高等学校はその年の4月に中等部が新設されていた。
しかし、入学金が10万を超えてしまうことや年間の通学費用を
私が用意できる自信もなかった。

私は年収200万をやっと超える位の貧困家庭になってしまっていたからだ。

養育費が支払われていれば、何かが変わっただろうか。

私は娘が1歳との時に離婚して、それから一人で育てた。
仕事もひとり親だという事もあり、正社員になる事はできなかった。
どの会社も娘が体調を崩した場合、休む事を懸念していたから。
だから、私はアルバイトを何個も、掛け持ちして生活費を稼いだ。

離婚して数年は私も20代だったから、身体的にも体力的にも
掛け持ちバイトをしても何とかなっていた。
30代になってから、事態が少しずつ変わってくる。
生活費を稼ぐために朝早くから夜遅くまで働く。
疲れているのに眠れることができない。
眠れないから、体の疲れが取れない。
その負のループに入ってしまい、仕事でミスも多くなった。
ミスを挽回しようと必死になると、またミスを呼ぶ。
いつしか、体が震えて立ち上がることもできず
息をすることすら、ままならなくなった。
私は通勤途中で倒れ、搬送先の病院で過労と、
それが原因でうつ病になっていた。
パニック障害のおまけつきだ。

その時は貯金と知り合いのNPO法人から仕事を紹介してもらい
体の事を理解してくれる短期の仕事に就くことができたが
収入は減っていく一方だった。

うつ病を患ってから、私は無理を少しでもすると
体が動かなくなる症状に襲われ、寝込むことが多くなった。
前のように動きたいのに、動く事が出来ないもどかしさ。
仕事は以前のように掛け持ちをすることを止め
一つの仕事で、確実に収入を得る方法に変えた。
今まで掛け持ちをしていた時は月35万(保険料・国民年金を引いて)を稼いでいたが、うつ病になってからは月16万がせいぜいだった。

娘二人だったら、余裕だったけど。
ウチには、半身不随の母も一緒に暮らしている。
年金で自分の生活費は賄ってもらっているが、父が遺した戸建の
固定資産税や家にかかる維持費は私持ち。
しかも、父が生きていた頃の贅沢が忘れられない浪費家であるのと
体が弱いこともあり入退院を繰り返す母。
そんな母を支え馬がら暮らしていくのは月16万では全然足りなかった。
かといって、母を置いて家を出るわけにもいかず。
じゃあ、収入を増やそうと思って転職先を探しても
ひとり親であることが足枷になり、収入を増やす術もなく。
ズルズルと13年が経過していた頃には、低所得世帯の出来上がりというわけだ。

養育費に至っては、離婚してから一回も振り込まれたことはない。
調停で養育費を値切って月1万になったというのに。
それに関しては、家族共々モラハラな人間の集まりなので
とっくにアテにもしていないし、期待もしていない。
だから、自分でなんとかするしか道はないのだった。

私達が選んだ学習方法とは

話が逸れてしまった。
そんな低所得家庭でもなんとかなる通信制のフリースクールがあった。
『クラスジャパン小中学園』だ。
入学金が2万円(その当時)で月額制で授業料も2万円だった。
正直キツイ金額ではあったけれど、食費を削ったり
通信費を見直しをすればなんとかなる金額だったのが決め手だ。

スクーリングなかったので、通学をしなくても
既存の中学校と提携をすれば出欠扱いにしてくれるのも大きかった。
パソコンに関しては、私が仕事で使っていたものがあるので
それを流用して何とか学習を始める事ができた。

クラスジャパンさんで学習をしていた良かったと思ったのが
生徒一人一人に担任がついているという事。
朝、システムに入ると簡単な挨拶を交わす。
気分じゃない時は、ログインするだけで出席判定してくれる。
そして、自分がわからないと感じている学年から
学習のやり直しができるということ。
娘の場合、国語など文系に関しては不安がなかったが
数学は中学に入る前から、かなり苦手意識があった。
なので、小学生の時の九九からやり直しをしていた。

また、ネットでの交流も盛んで
Zoomを使用した海外旅行だったり
進学相談会も多く開いてくれた。

不登校児を抱えた保護者同士での話ができるように
してくれたことも、大変ありがたかった。
自宅で学習をしていることで、娘自体にも余裕が生まれて
以前より明るくなった気がした。

学習に関してはクラスジャパンさんに登録する事が出来た為
他の子よりも遅くなってしまうが、心配は無くなった。
しかし、不登校になると次に考えなくてはいけないのが
高校への進学。

成績が正確につける事が出来ないため、通知表は記載不可になってしまう。
となると、公立高校は難しい。
中学校1年生の終わりにて、高校受験を見据えて行動を起こす必要があった。

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