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それは優しい色をしていた

プロデューサーから見た景色

佐野凌太郎さん・ 江川優さん

ご結婚式当日、11月末ということも忘れてしまうほどの天候。
よく晴れていて暖かい日。
お二人と初めて出会った一昨年の冬も、よく晴れた暖かい日だったことを思い出した。

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前日までに届いたお祝いの品をテーブルいっぱいに並べながら、
「全員で幸せになろう」と気合を入れる。

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リラックスムードでお支度。
笑い声があちこちで聞こえていて、胸がいっぱいになる。

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お支度が整ったら、ゲスト全員に宛てた手紙の投函へ。
そして、ギャラリーの展示物を最終チェック。

凌太郎さんが展示したのは、ご友人と一緒に作成した“将来の理想の家”

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いつも賑やかなギャラリーが静かになり、スタッフみんなが仕上げをしている凌太郎さんの姿を見守っていた。
その姿を見たとき、不思議な感情が込み上げてきた。
とても神聖なものを見ているような。

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ご結婚式を迎えるにあたり、親御様からご新郎様ご新婦様宛にお手紙をいただいた。
お互いのためを想い合ったり、気持ちを背負うと、なかなかうまくコミュニケーションが取れなくなることはきっとある。
親子関係のような近い世界だと余計に。
お二人には幼少期からのことを伺っていたので、親御様からのお手紙を読んで、私は一人泣き崩れた。
そしてお二人が綴ったご家族・ゲストの皆様へ宛てたお手紙を準備していて涙が止まらず、印刷をし直したのはここだけの話。
とにかく、はやくこの気持ちを届けたい。そして気持ちが通い合いますように、存分にあたたかな気持ちを味わえますように、と。

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ご両家一緒のファーストミートの時間。
「泣いてしまうからお手紙は読めない」とおっしゃっていたお母様がとても可愛らしくて、印象に残っている。

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ご親族紹介。
何を大切に過ごしてきたのか、どんな葛藤があり、苛立ちがあり、何に迷い、何に救われ、励まされ、何を愛してこられたのか。
心の真ん中にある大切にしたいもの。大切な人のこと。
そのお話を1本の映像にまとめ、ご家族みんなにご覧いただく時間。
シャイなお二人なので、こういうことは嫌がるかもしれないと思いつつ、心のどこかで言いたくても言えなかったこと、今日という日が背中を押してくれると信じ、「うまく言えなくても良いので、お話してみてください」と送り出した。
お二人は家族の紹介を始めた。ゆっくりと、ゆっくりと。
自分にとってどんな父で、どんな母で、どれだけ大切な家族かということを。
これを書きながら、思い出してまた涙がこみ上げてきてしまう。胸がいっぱいになった時間。

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パーティーはこれでもかというくらいに明るい雰囲気に圧倒された。
この1年ほとんど会えなかった仲間たちと。

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あちこちに動き回り、笑い声があちこちに響き渡っていて、明るいエネルギーが溢れていた。
お二人の一番の願いは、みんなに感謝を伝えたい、心から楽しんでほしい、ということ。
そしてゲストの皆様も二人と同じように、全力で二人をお祝いしたかったんだなと気付いた。
ここにいる全ての人はもちろん、来られなかったたくさんの方々の想いもここに確かに存在している。「みんなが主役」がコンセプトの結婚式。

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パーティーのフィナーレはお二人のライフストーリームービーを全員に見て頂く。

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立ち止まった時のこと、眠れぬ夜を過ごしたこと、一緒に汗を流し走り続けた日々を知っている人たちだからこそ、一緒に見てほしかった。

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ランドセルを一緒に背負って、一緒にボールを追いかけ、こっそり寄り道をした仲間たちと。
そして見守って来られたご家族と。
その場にいる全員が必要だったということを伝えるために。
全ての日々があって、今ここにいる。

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ゲストみんなが涙を流し、大きな拍手が起きた。
みんな泣きながら笑っていた。
二人が大切にしてきたものは、みんなで大切にしてきたものなんだと。
これからのみんなの夢でもあるのだと。

この日、会場に足を踏み入れて最初に受け取ったのはお二人からのお手紙。
その手紙にお返事するように、ゲストにも二人へ手紙を書いてもらう。

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この瞬間に涙される方をあちこちでお見かけした。
想いを受け取り、手紙を書くときにこんなにもこみ上げてくるものがある。
そんな関係を築いてこられたことがどれだけ尊いことか。

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一生懸命に過ごしてきたこと、迷ったこと、重ねてきた決断、幸せなこともそうはいかないことも全てが自分を形成してくれている。
そのことを再確認し、勇気を出して伝えてる。恥ずかしくて照れてしまうことも、この「特別な日」が背中を押してくれる。
この日、目に見えないはずのものが目に見えた気がした。
それはとても優しい色をしていた。
勇気を出してこれまで歩いてきた道を振りかえったこと、そしてこの日見た光景や、味わった想い、全てが二人のこれからの人生の励みとなり支えとなることを願って。


プロデューサー 渡辺優子

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