1年生の1学期に1万字の論文を書いた話
こんにちは。2カ月の夏休みももう終わり。最近はゆっくりじっくり物事を考えられていて、これまでの経験を振り返って余韻に浸ったりしております。
それと、秋入学の国際生が寮にたくさん入ってきて、嬉しい。今回はミャンマーからの学生がめちゃくちゃ多いそう。この機会にミャンマーについて知ろうと思います。
今回は、私のいる世界、APUの2023年度新カリキュラムで作られた「SSW特別クラス」について書きます。(現段階ではアジア太平洋学部の学生のみ受講可能※選抜方式)
まだ、この授業を受けた学生は全APU生(現在5,556人)の内30人のみなので、割と貴重な投稿になるかなと勝手に思っちゃってます。
SSWとは、簡単にいえば論文の書き方を学ぶ1年生の必修授業です。SSW特別クラスでは、実際に1学期を通して最終的に論文を1人1つ完成させスライド発表まで行います。言ってみれば、ゼミの先取り、アカキャン第2弾(1人ver)みたいな感じです。
(アカキャンについては1つ前の投稿、「APUという世界で過ごし早5カ月」をご覧ください)
正直、私は特別クラスに入ってめっっっっっっちゃ良かったです。
ぜひぜひぜひチャレンジしてこのクラスを受けてほしい。
その理由を箇条書きにしていこうと思います。
この投稿が、ぜひとも多くのAPU受験生に届くことを願って
ー目次ー ※2023年度1学期の内容です。
1.入学書類と一緒に送られてきた1枚の紙
2.手厚すぎるフォロー
(生徒30人に対し、教授3人、アシスタントの先輩3人)
3.読解力が身につく
4.未確認物体ではなくなった論文
5.実際に書いた論文
6.おわりに
1.入学書類と一緒に送られてきた1枚の紙
APUから「合格」の通知をもらい一安心した後、たくさんの手続き書類の中から1枚の紙を見つけた。「SSW特別クラスに入ってみませんか」というお知らせの紙だった。どんな授業が必修で、どれが面白そうなのかすらも知らなかったのでとりあえず見た。うん、とりあえずね。
入るには、どうやら入学前に課題を提出しなければいけないらしい。
①出口学長おすすめの本一覧から選び自由に論じる。それに近しい本でも可能
②自分の思うこと、感じることを自由に論じる
(自分の記憶ではこのような課題でした)
どちらかだけでも良いし、両方提出しても良いという課題だった。
初めてそれを見た時、
「特別クラス??私なんか受かる訳ないじゃん。だって論文書いたこともないやつがいきなり入ったところでぶちのめされるだけでしょ。」
と、まずネガティブな私が脳内でささやく。
「いやでも応募条件には、やる気がある人って書いてあるし、どうせだったら挑戦したい」
と、ポジティブな私が主張する
「今の能力の範疇を超えるもの」が目の前に現れた時はいつも、私の前に2つのレールが現れる。
挑戦する方か、しない方か。
そうゆうとき、自分自身にこう伝える。
「ワクワクする方を選べ」
中学の体育祭で全校生徒の前で選手宣誓をやった時も、高校で全国大会に毎年行くダンス部の部長に任命された時も、体育祭で歴代初の女団長をやった時も、評定平均を学年トップで保ったこともすべて、別にやらなくても死ぬわけじゃなかった。
「やらない後悔よりやる後悔」
この言葉も常に私に勇気をくれる
たしかに、「私やりたいです」と言うには相当の勇気がいった。怖いし、私なんかでいいのかと毎回考える。しかし、それよりも好奇心、未知のものへの挑戦欲が勝つ。
「失敗」と他から思われようが、私にとっては「成功」。必ず学べることがあるから、それで成功だ。というか行動に移した時点で、「チャレンジすること」に成功しているじゃないか。人生長いし自分に甘くいこ。
こうして、私の挑戦が始まった。
2.手厚すぎるフォロー
もし受かっていなかったとしても、挑戦できたことが私は嬉しかった。
課題のテーマは、「なぜ私はAPUに進学しようと決めたのか」に決めた。
志望理由書で書いたものとはまた別に、入学前の2月に2週間の別府探検をしたことも踏まえて再度自分に問いた。
幸運なことに、SSW特別クラスに入ることができた。
更に嬉しかった。
30人の生徒に対し3人の教授+3人の先輩アシスタント(TA)
さらに各生徒が研究したいテーマに合わせ、近い分野の教授が担当についてサポートをしてくれた。私の担当だった教授は、文献選びや論文構成に深夜までつきあってくださった。
APUの強みは生徒と教授の距離がものすごく近いことだ。教授とご飯に行く生徒だって少なくない。距離が近いと、今どこに行き詰っているかなど不安が打ち明けやすくなり、より良い論文へと改善していくことができる。おかげで、「こんなに教授がサポートしてくれているんだから最後までやり切ろう」とモチベーションにもなった。
3.読解力が身につく
結果的に7つの文献を読んでいた。主に、スイスの言語学者フェルディナン・ド・ソシュールとフランスの社会人類学者レヴィ=ストロースを参考にしていた。
だけど、日本語が難しすぎて何言ってるか分からん。
シニフィアンとシニフィエ
なんじゃそりゃ
大構成単位??
知らんがな
読んでも読んでも謎が深まる本は初めてだった。
逆に本にエネルギーを吸い取られている感覚だった。
「何が言いたいのか全然分かりません。助けてください」と教授に相談し、教授のゼミ生のK先輩に輪読をお願いすることになった。
K先輩と授業の合間や土日に集まって何度も一緒に解読した。
やっぱり先輩はすごい。
「著者は結局、なにを主張したいのか」
1単語ずつ丁寧に読み解き、その軸を探すやり方をK先輩が教えてくれた。
感覚としては、「文を読む」というよりかは「解体作業」だったな。
「これが言いたかったのか!!!」と気づけたときの喜びほど、嬉しいものはなかった。宝を苦労して掘り当てた感覚笑
K先輩、私を助けてくれて本当にありがとうございます
もう怖いものなしだ
4.未確認物体ではなくなった論文
結果的に、私は「神話とはなにかを構造主義的視点や構造言語学的視点を用いて明らかにしていく」という研究目的で進めることになった。
ざっくり言えば、「結論、神話とはでたらめな物語ではなく、現実における矛盾を解消するために循環的に物語化した思考の結果である。加えて、神話的思考は科学的思考の先駆けであり、互いに連続的である」ということが明らかになった。
難しく聞こえるかもしれないが、かなり簡潔にしたほうである。許してちょ
そして、これまで未確認物体生物だった論文が、
「自分の興味をとことん研究して発表するために使用する道具」
だと分かることができた。
SSW特別クラスは私に勇気と力を与えてくれた素敵な授業だった
5.実際に書いた論文
PDFにしたので、読みたいよって方はぜひ暖かい目で見てね
6.おわりに
今回も読んでくれてありがとうございます!
これからは、「これ興味あるな、とことん知りたいな」と思ったら論文にしていこうと思います笑
「未知の世界」に飛び込んでいくだけで、その時点で成功だし確実に自分自身を成長させてあげられると考えています。
これからもどんどん飛び込んでいくので、見守っていただけると嬉しいです!
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