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【日本代表募集】 2060年・アジアの未来の平和をデザインするワークショップ

国連の政治・平和構築局(UN Political and Peacebuilding Affairs)とユネスコ(UNESCO)共催による東北アジアにおける未来の平和という対話セッションに、日本からのデザイナー・モデレーターとして関わっています。現在、週次で国連・ユネスコメンバー・全世界のデザイナーを繋いで企画ミーティングをしています。

今回は「2060年の東北アジアにおける我々の役割」をテーマとして、2060年(40年後!)の世界を担うことになる18-35歳の参加者日本・中国・韓国・モンゴルの4ヵ国から大々的にオンラインで集め、国連・ユネスコメンバーおよびデザイナーのファシリテーションのもと、アジアの未来に関してオンラインで7・10月に3回の対話の機会を設けます。

アジアは将来どうなっていく?アジアの平和とは?そもそも平和の定義は?そんな問いを国籍・年齢・文化を超えて議論し、形作っていく第一歩としていきます。美しい結論は出ないかもしれません。どれだけ他の国と分かり合えないのかを分かり合うだけに終わってしまうかもしれません。それでも、その議論に意味があると私は信じています。
(英語となりますが、公式サイトは以下)

日本代表を募集します

今回、4ヵ国から多様なバックグラウンドの参加者を大々的に募集しています。平和構築や国際協力に興味のある方、あるいはデザイナーや英語勉強中の高校生・大学生の方まで、日本および他の国の若者たちとアジアの未来を共創するという活動に興味のある方、ぜひ日本の若者代表として、ご応募・ご参加頂けますと幸いです。

応募条件

・18-35歳(2060年に58-75歳になる皆さん)
・英語で日本およびアジア諸国の参加者とコミュニケーションがとれること(セッションは全て英語になります)
・7/28、10/6、10/27に開催される3回のセッション(各3時間・zoom)に全て参加できること
(時間は参加者の分布を見て決めるとのことですが、おそらく日本の夜の時間帯 19時以降 になりそうとのことです)

締め切り

公式サイトの説明をよく読み、7月8日までに、google Formにて応募

英語が不安ですという質問を既に頂いておりますが、まず申し込んでから考えましょう。まだ本番まで時間あります。やるしかない状況になったら、人間何とかする/なるものです。

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ここからは、この活動の背景となる考え方や、私の関わりについて簡単に紹介します。

私のデザイナーとしてのかかわり

私は「22世紀のためのデザイン」をライフミッションとし、いますぐに必要なプロダクトを作るためではなく、遠い未来の世界を議論するためにデザインを利用する専門家です。

SDGs、サステナブル、AIと人間の共生・・など、将来のあるべきキーワードやスローガンはたくさんあるものの、そこから先の具体的な活動がほとんど出てきていません。
ではその世界で人間はどういった営みをしているのだろうか?その世界の法律は?経済はどうなっているの?など、未来に対して一歩踏み込んで解像度の高い議論をしなければ、永遠にそのスローガンは実現されないと感じています。

私はそうした2050年〜の超長期的な未来での人々の生活や道具を可視化・映像化し、それを肴にみんなで一緒にあるべき未来について議論する方法論を研究・教育しています。スペキュラティヴデザイン、トランジションデザインと呼ばれている領域です。

デザイン、もしくはデザインではない何か

この領域で昨年、2050年の日本のひとびとのありようを映像化した作品でアメリカのCore77デザインアワードという国際デザインの賞を取ることができました。

それはビジュアルデザインやUIデザインといったふつう理解されている「デザイン」とはまた異なる、もっと大きな、文化や価値観のような「何か」をデザインする行為と言えるでしょう。

今回私は、未来について幅広く議論する、サンフランシスコ発の非営利団体・Design Futures Initiativeの東京支部代表として、企画・運営側でこの国連/ユネスコの活動に携わっています。

私はいち個人として、自分のデザインスキルを信じていますが、遠い未来は自分ひとりでデザインできるものではありません。社会の多様な構成員がお互いを受け入れ、複雑性を超えようとしていった先に差し込んでくる一筋の光のようなものです。そのため、日本という物理的な枠組みを超え、こうした世界中の志高い同志と意見を交わし、多様性・複雑性を受け入れながら未来を共創できる場を作っていくことが何より大切だと感じています。

未来を想像する「リテラシー」

ITリテラシーという言葉があります。スマホやパソコンなどの情報機器を適切に利用したり、情報を良識の範囲で収集・発信する能力のことで、このIT社会の中では、誰もが身につけていなければいけない、常識のようなものになりつつあります。

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ユネスコでは今、Futures Literacy という言葉を使って、未来を想像・夢想する力も誰しもが持つ「リテラシー」でなければいけないと言っています。

ついこの前ミレニアムとか言ってたと思ったら、多くの複雑な問題が山積みのまま、21世紀も早、中盤に差し掛かっています。国や行政が一律のビジョンを打ち出すことも難しくなってきた昨今、誰しもが「夢のある未来」「それでも生きたい未来」を想像し、先行きの見えない21世紀を力強く超えていく世界を作っていくことが、ユネスコ自身が未来に託したい希望のように思います。

ユネスコのFutures Literacyのディレクター Dr. Riel Miller氏もパーソンズ(ニュースクール)出身。経済学でPh.Dを取り、ユネスコの未来学チームを長年率いている。当日はこうした人とも議論を交わしていく。

「そんなことできるわけねえだろ」に立ち向かう21世紀

夢のある未来なんて思い描けるわけないだろう。
他の国と一緒にアジアの未来を考えるなんてできやしないよ。

私もそう思います。それでも、そうだとしても、21世紀は「それ」をやっていかないと、生きたい22世紀は無いように思います。それも私1人でではなく、みんなで。私がデザインを通して変えていきたいのは、そうした人々の固定観念や価値観です。個人・組織・国家間、あらゆるエンティティの間に存在する「分かり合えなさ」を超えて、ひとつの全体子を作っていく、それに向けて生涯もがき続けていく覚悟をちょうど最近、決めたところです。

ということで、私と一緒に2060年を作っていく日本の皆さんからの沢山のエントリーをお待ちしています。質問などあれば、コメントもしくは岩渕TwitterにDM頂ければ幸いです。
当日皆さんにお会いできることを楽しみにしています。


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