ゆるぼうvol.018 災害ボランティアってどんなことをするの[水害編]
前回の記事はこちら▷ゆるぼうvol.017 そもそもボランティアってなに?
今回は、災害ボランティアは実際にどんなことをするのかということについて、水害時を例にご紹介します。
――洪水などで被害を受けるとどうなるの?
“水害”と一言で言っても被害の状況は様々です。
山や斜面が崩れ、岩や木も流れ込んでくる土砂崩れや土石流、
川の堤防が決壊し土砂や泥が大量に流れ込んできたり、
土砂や泥は比較的少ないけど、住宅の2階まで浸水してしまったり。
(※2階まで浸水し、1階の天井にカビが生えてしまった様子)
具体的な被害の状況は、一つ一つ違いますが、共通して言えることは、「家の中も外も、水浸しになり、泥だけになってしまう」ということです。
そのため、使えなくなってしまった家財や畳を運び出したり、泥を取り除いたりするためにたくさんの人手が必要になり、その担い手としてボランティアが求められています。
――家財や畳の運び出し
水没してしまった家電製品(※)や、泥だらけになってしまった衣服や布団、大量に水を含んだ畳などはほとんどの場合、廃棄せざるを得なくなってしまいます。
しかし、冷蔵庫や洗濯機などの大型家電や、水を含んだ布団や畳はとても重く、1人、2人ではすべて運びきるのは困難です。
そのため、ボランティアがお手伝いさせていただくことが多くあります。
(※エアコンの室外機は、水没した場合でも、適切な処置をすることで再利用できる場合がありますので、メーカーや販売店などに相談してみてください。)
――泥出し
水害時の泥等には、様々なものが混ざっている場合があり、放置しておくと悪臭がします。また、水や泥をそのままにしておくと、湿気によりカビが発生したり、木材が腐ってしまう原因になります。
そのため、床上や床下に土砂や泥が流れ込んでいる場合や、家の周りや側溝に溜まった土砂や泥も取り除く必要がありますが、家財の運搬同様、とても体力が必要です。
――体力に自信がないけど、災害ボランティアって力作業ばかりなの?
家財を運んだり、泥出ししたり、力作業が求めらていることも事実ですが、力作業だけではありません。
泥だらけになってしまった物でも、洗浄や消毒することで使い続けられるものも少なくありません。
また、泥出しをしたあとに残っている、乾いた泥や砂の掃き掃除・拭き掃除等も必要です。
今回ご紹介したこと以外にも、様々なことで、ボランティアが求められています。
今回ご紹介できなかったことについては、また後日ご紹介させていただきます。
▶『Youth for the Resilience』とは
東日本大震災から10年となる今、私たち若者が自らの大切なものを守るための「備え」と「行動」を身につけることを目的とした「若者の災害対応力向上キャンペーン」です!
「#Y4R」
▶『ゆるぼう(ゆる防災)』とは
Y4Rキャンペーンの取り組みの一つで、 「調べれば分かるけど、そこまでじゃない話」をコンセプトに、防災・減災に関する様々なテーマについて話し合うシリーズです!
今後も「防災袋に入れておくべきものは?」「避難生活時に気をつけるべきことは?」などなどのテーマを予定しています!
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IVUSA危機対応研究所 主任研究員 深山 恭介
IVUSA17期卒。関西事務所勤務。
災害救援活動、ロジスティックス、危機対応講習を担当。 プロジェクトでは阿蘇海環境づくり活動、雪原カーニバルなかさと協働活動、インド生活支援活動を担当。
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