友達について

僕には仲のいい友達が5人います。
裏を返せば5人しかいませんが、
その5人はアリストテレスの友情の定義で言うところの
最終段階の「善の友情」に該当する友達です。

その5人は同じグループというわけではなく
3人+僕の4人グループと2人+僕の3人グループという構成です。
そして僕はごく普通の会社員です。

4人グループの方は僕を除いて全員公務員という安定している職業です。
浪人をして目標を達成した友達、転職や上京をして就職した友達と
3人とも苦労をして今の地位を確立しています。
3人とは小・中学校からの仲でかれこれ付き合いは15年から20年になります。
ただ年数以上に大事な瞬間には基本的に居合わせるような関係で、
今後も余程のことがない限りこの関係は続くのではないかなと思っています。
僕は将来のことについて3人に相談することが多々ありますが時には厳しい事も言ってくれます。
とにかくこの立派な3人のことをとても尊敬しています。

次に3人グループの方の僕以外の2人は先ほどとは対照的で1人はFXトレーダー、1人はスロットの専業で生計を立てています。
かなりイレギュラーです。(笑)
この2人とは高校が同じで受験シーズンは常に一緒にいました。
最近は将来についてどうするか?など深い話をすることは少なくなりましたが、
それでも関係は高校卒業して以降、10年たった今でも続いています。

それはなぜか?を認識する瞬間があったのでここに書きたいと思います。

僕含めこの3人は高校時代理系でした。
数学や物理がそれぞれ得意な典型的な理系です。
僕は職業柄もあるかも知れないですが社会にでてから周りは文型ばかりです。
数字を扱うことももちろんありますが、正直物足りないです。
脳がパッとひらめくような経験も正直ないです。

そこでつい先日ゲームセンターに3人で行きました。
(28歳男3人で。)
初見のゲームをいくつか遊ぶ中で、
僕はこの瞬間にとても高揚感を感じました。

なぜかというと初見で遊ぶゲームに対しての
ルール把握、攻略法、必勝パターンまでの一連の流れを理解する速度が圧倒的に早かったからです。
理系ならではの数字の捉え方、基本的な四則演算の速さなど
この感覚が個人的にはとても懐かしく、最近の日常では味わうことがない感覚でした。
僕は数字が好きですがあまり仕事で活かせることが出来ず、数字から離れつつある中で2人は今でもゴリゴリに数字を扱っている。
正直僕が遅れをとっていました。
(謙遜なしで言うと昔はそんなことなかったです。)

ただこういう角度で物事を捉えることができる理系ならではの思考法に心地よさを感じ、僕自身が憧れを抱いているので、たかがゲームですが2人を尊敬した瞬間でした。

4人グループの方とは全く別の部分ですが、
尊敬の気持ちがあると認識できたし、この気持ちがあるからこそ今でもいい関係が続いているんだなと実感しました。


自分自身の人生を振り返ったときに悩み事がある時期や、うまくいかない時期っていうのは周囲に尊敬できる人が減っていたり、環境があっていなかったりすることが多いです。
ここ2-3年でこの気持ちが強くなった気がします。


決して今の環境について愚痴を言いたいわけではありません。
全て環境のせいにするのではなく、
しっかり人と向き合って何か一つでも尊敬できる部分を見つける努力というのを忘れないようにしたいです。

もしかしたら昔はそれができていたけど、今はできなくなっている、しなくなっている可能性もあります。

社会にでると友達の意味も変わってくるし、
付き合い方も変わってくる。
自分が今何のために何をしているか。
これを明確に話せるかどうかが大きな分かれ目な気がする。

これを話せないと結局会うたびに同じような思い出話で過去を懐かしむことしかできなくなる。
でもね、それが友達。
過去を懐かしめる友達がいることがどれだけの幸せだろうか。


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