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激論!ひとり脳内会議

司会:「おはようございます。本日司会進行役を務めさせて頂くことなった ヤミ陰陽師の者です。投票者の方々、先に話しておきたい事はありますか?」

皆の衆:「いえ、ありません」

司会:「よろしい。え〜、主役気取りで大ボラ吹きのあの愚か者…。名前は確か、いつもタツオでしたっけ?あの男はしばらく、このnoteから消えて頂くことになりました。異存ありませんね?」

皆の衆:「はい、ありません」


司会:「よろしい。え〜、今日は何の日だか皆さんは存じておりますか?存じあげないでしょう。そう、この国で最も栄華を極めた貴族といっても過言では無い、藤原道長の命日です。彼は全てを手に入れたかに見えましたが、最期は病に倒れ苦しんだ様ですね。そこの君、彼の歌を読んでくれたまえ」


女:「はい」

この世をば わが世とぞ思ふ 望月の かけたることも なしと思へば


司会:「うーん!この世は自分のためにあると言っている訳であります。そう、まるで満月の様に足りぬものなど無いとね。なんてマッチョな歌なのでしょう。この様な人物がいた陰で、米粒ひとつ手に入らない貧しい民もいたのかもしれません。さて、今日は如何に生きるかという漠然とした議論を持ち掛けようと思うのですが、皆さん準備は良いですね。では、論客の方々は入場してください」


・すぐにスワル(タツオとカケヨの幼なじみ)

琵琶の名手と謳われ、遠くからその音色を聴きにくる人もいるほどだ。とにかく太々しい、だたの老荘思想かぶれ。自然に回帰せよが口癖。
彼の奏でる「コイケ物語」は、ラーメンに心を奪われた一族の栄華と破滅を描いた不朽の名作。「コイケに非ずんば人に非ず」という名言を残した。最後、日清殿がスープに身投げするシーンは多くの人の心を掴んで離さない。

・かつのカケヨ(タツオ、スワルの幼なじみ)

バナナ社の創業者。バナナ社をうさん商業地域で随一の大企業に育て上げた凄腕の女起業家。メガヒット商品にユーフォン(スマホ)やモッスブック(PC)など多数あり。うさん村の経済全体を動かしていると言っても過言ではない。そのカリスマ経営ぶりに、一部の社員が過激な社畜になりカケヨを取り巻いている。天才メザメノ・アカシを溺愛し、彼の力で会社は急成長したが、アカシは幼なじみであるスワルの元に行ってしまった…。
旦那は異国人で甘やかしすぎたせいか、ワガママなヒモ男になった。

・上杉雲双(ウエスギ・ウンソウ)

うさん警察署の署長。剣術家で居合道の達人。刀を鞘から抜いて僅か0.3秒の早業で人を切り倒す。「鬼の雲双」の異名を持つ。
趣味は手芸にパッチワーク。小さな子グマのぬいぐるみ「ダッキー」の収集という噂も。
少女マンガ「テーラーぷ〜ん」や「亀より刺身」の大ファン。

・檜田玄黒 (ヒノキダ・ゲンコク)

気功法治療の権威で手から7つの波動を出す男。うさん村みんなの健康が彼に掛かっていると言っても過言ではない。
作家としての一面もあり、代表作「海パン新書」は、生涯 海パンのみで過ごした男の半生を描いたハードボイルド官能ラブロマンス。この年の書籍発行部数で第1位の大ベストセラーとなり一躍ときの人に。大の女好きとして有名で、かつて「うさんビーチ」でナンパした女性は数知れず。「テイクアウトのゲンコク」や「狩人ゲンコク」などとド派手な異名を持つ。


司会:「はい、席について。そうですね、面倒だから討論形式で自由に発言して下さい。ではスタート!」

すぐにスワル:「人間は孤独な生き物じゃ、如何に生きるか?そうじゃな、カケヨの様に私服を肥やす事なく、自然に回帰することをお勧めする。発展する科学技術は果たして我々に幸福をもたらすであろうか。ワシには自らの手で首を絞める人間の姿が滑稽でならんわい」

かつのカケヨ:「言わせておけばスワルめ、最先端の科学技術は人々に富をもたらすことは間違いないわよ!我々の技術は人間の無駄を大きく省くことに成功している。そして、世界中いたる所に電波を飛ばして皆がつながる事ができるのよ!全ての人とは言えないけれど、個人の努力が報われやすい世の中になったと思うの」

すぐにスワル:「フッ愚問じゃ。AIとか言ったかの?30年後、いや10年後には今ある仕事のどれ程が残っているかの。たび重ねて言うが、自ら首を絞めること他にない。なんと滑稽なことか」

かつのカケヨ:「確かに淘汰されてしまう産業はある。しかし、それって今に始まったことではなくて、歴史の転換期には必ず起こることじゃない?資本主義の世に生まれてアナタの言っていることは寝言にしか聞こえないわ!旧ソ連の社会主義はどうなった?ましてやアナタの様な隠とん者に世を語る資格があって?」

司会:「くぅ〜!激しい言葉のぶつかり合い。スワル氏のロシアンフックにカツヨ氏のカウンターが炸裂だ!!」

上杉雲双:「お主ら二人とも個人としての考え方が強すぎるのではないか!我々は国家があり、会社や学校に地域社会と人々と繋がりをもって生きている。目上の人や周りの人間に対して、義を重んじ忠義を尽くす。人として根本的な事が二人の議論には抜け落ちておる!与えられた環境の中で如何に生きるかが、その人間の徳を決めるとワシは考える!」

かつのカケヨ:「ああー!古い古い。いかにも日本的な儒教思想の名残がプンプンするわ!上杉さんの言うことは、最もらしく聞こえるけど人間が小さくまとまっちゃうのよ!そういった考えの人が増えると個性は叩かれ、嫌な同調圧力みないなものが生まれるのよ」

司会:「キャー!女社長が猛威を振るっております!上杉殿が道徳まじりの良いこと言ったかに見えましたが、すかさずテンプルへ右ストレート!!クーッこれはたまらん」

すぐにスワル:「それに関してはカツヨに1票じゃ。ワシは違う切り口じゃが、かたよった道徳感によって人間の心を縛り付けるのは反対じゃ」

司会:「まさかの援護射撃だぁぁぁぁ!スワルは思ってたより汚いぞ!!徒党を組んで強き者を倒すのでは無く、強き者に加勢して弱者を潰しにいったぁぁぁぁ!!」




ヒノキダ・ゲンコク:「皆さん、一度きりの人生ですぞ。思想だの経済だの村社会だのワシには後回しのものばかりが並んでおるのぉ」


司会:「おっと、ここでサングラスマンが割って入ったぞ!」


ヒノキダ・ゲンコク:「もっと欲望に従順に生きようではないか。ワシは3大欲求の為に生き、それを満たす手段として、先程お主らの申しておった主張があるのじゃ。ワシの場合は、ちと性欲が強いようでな。でもそれは自然なことじゃろうて、艶かしい女性と夜を共にする、その為に生きています」

司会:「生きています…だって、論外だあぁぁ!私は討論の場に間違った人物を呼んでしまった様だ…いやしかし、彼にとっては一番の生きる理由、決して間違いでは無いのであります!こういう時に都合の良い言葉があります、十人十色みんな違ってみんないい!!さあ、議論は白熱していくぞ!」



バタンッ






いつもタツオ:「あり?皆んな集まって何やっとるんじゃ?」


イチモツ・コタロー:「おい!アイツをnoteから削したんじゃないのか?なんで出てきたんだ!」



司会:「ゲッ!」


いつもタツオ:「この所お腹がユルイのと肛門を痛めたので休養しとったんじゃ。それに加えて、恐妻にこのnoteを書いてるのを目撃されて自粛していたのもある。それよりお主ら、主役無くして回を進めるとは何事じゃ」


すぐにスワル:「お主が消えたと聞いて、今日の討論会で票を集めればワシが主役になると、その者に言われたんじゃ」


かつのカケヨ:「私もよ!じゃあ私たち騙されてたって訳?どう言うことよ!」



ヤミ陰陽師:「チッ!今回は運が悪かったが、タツオよ。貴様の脳内には、我らが潜むことを忘れるなよ!貴様の心が弱った時、いつでもヤミに葬ってやるわ!ケッケッケッケ」





今回は自分の脳内で小さな会議を行ったのだが、やはり議論は相手が有って成り立つもの。狭い見識のなかでは、何の気付きも発展もありません。※ちなみに議論の内容は思いついた事を即興で書いているので破茶滅茶です。


でも、たまには自分の中で様々な意見を闘わせることによって、若干ではあるものの自分を客観視できるようで面白い。ひとり脳内会議は結構難しいですね 笑。見返すと論点が終始ぶれぶれでした。ある意味面白いので記録として残しておこうと思った次第でございます。


それでは皆さん、また会えたら嬉しいです。さらば!

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