雑文


 何について語っても心が全く躍らない。くだらない。全てがつまらない。笛を吹いても全く踊らない農民、就業時間の終わりを告げる鐘を鳴らしても全く喜ばない労働者、何を見ても全く勃起しないペニス。それらの比喩は、比喩と呼ぶにはあまりにも僕自身の存在と密着しすぎている。

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「つまらない。」

と、少女が顔を覆って泣いた。僕はその隙に彼女のスカートをめくってパンツを見る。

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「つまらない」と人は簡単に言う。しかしこの言葉にはどんな漢字があてられるのか?「詰まらない」、だろうか。詰まらない。そういわれると色々なものを思いつくような気がする。あんこの詰まらない饅頭。中身の詰まらない弁当箱。決して詰まらない詰め将棋…。世界には色々な「詰まらない」がある。しかしどの「詰まらない」も僕が抱える「つまらない」には敵わない。あんこの詰まらない饅頭は時々食べたくなる。空っぽの弁当箱
には新しく何かを詰めることができる。絶対に詰まらない詰め将棋なんて面白そうだ。是非挑戦してみたい。しかし僕の「つまらない」は本当につまらない。その言葉には何も詰まっていない。そこにあるのはただの空白である。そこにはあるのは砂漠ですらない。真空ですらない。何物でもないものですらないものですらない。


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