2015年11月14日の日記


 14日の日本時間の早朝、フランスのパリでテロが発生して150人以上の市民が殺害された。犯人たちは複数の地点で同時多発的に事件を起こした。一番被害が大きかったのはバタクランという劇場で、事件当時にはアメリカのロックバンドグループによるライブが行われていた。犯人たちはマシンガンなどで武装していて、近辺の飲食店などを襲ったあとに劇場内に押し入り、銃を乱射したとのこと。その後犯人たちは逃げ遅れた観客たちを人質にして劇場内に立てこもった。劇場にはすでに警察が突入し、犯人は全員死亡したと伝えられている。他の地点でも多くの市民が殺害されてしまった。

 とんでもない事件で、悪夢のようである。フランスはこの事件を受けて非常事態宣言を出して国境を封鎖した。全く前代未聞の出来事である。1つの事件でこれだけの死者が出るのはそれこそ大戦以来のことだそうである。多くの識者がこれによって欧米はISISに対する態度を硬化させるであろうと分析している。

 今までにも何度も空爆はしているが、それでもISISに決定的なダメージを与えることはできなかった。結局のところISISを殲滅させるためには地上部隊の派遣が必要ということなのだろうが、フランス・アメリカはそこまで覚悟できるだろうか。オバマは来年には任期が切れる。今更新たな戦争を始めたいとは思っていないのではないか。フランスが派遣した地上部隊を後方支援、ということぐらいはするかもしれない。しかしフランスはそこまでするだろうか?

 難民については、実は元々フランスは難民に人気のない国であった。だからフランスが難民の流入を制限するようになっても、難民のヨーロッパへの流入が少なくなるということにはならないと思われる。しかしフランスが難民受け入れ反対派の国々のリーダーとなって難民(ヨーロッパ)流入制限、シェンゲン条約の廃止ないしは一時的停止などを主張するようになったら影響は出てくるかもしれない。しかし最終的に情勢がどうなっていくかということはわからない。

 実に大きな事件である。とにかく続報を待とう。今日は終日これ関連のニュースをあさることで費やしてしまった。

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