2015年4月23日の日記
16時ごろ外出。川沿いを歩いて渓谷まで行こうと思ったのだ。春だし、綺麗な花がたくさん咲いていると思ったのである。まず「中国の歴史」を図書館に帰してからひたすらに歩いていく。途中で本屋に寄る。
本屋では主に科学についての本を読んだ。ブルーバックスの、真空についての本と、脳科学についての本をぱらぱらと読んだ。真空は静止しているわけではなく、1000億の1秒というレベルの極々短いスパンで粒子を排出したり吸収したりしているというのである。話が抽象的すぎてよくわからないが、我々が虚無だと考えていたものが本物の虚無ではなく、たえず幽霊のようなエネルギーを出しつづけている存在だったというのは私の興味を刺激する話であった。
脳科学の本にはありふれたことが書かれてあった。より大規模な社会を営む動物ほど脳の容量が多くなっているという話が書かれていた。
本屋を出るとすでに17時半になっていた。渓谷まで行くのにはちょっと時間がなさすぎたし、少し肌寒くなってきていた。しかしともかくも駅前まで行ってみることにした。
すると映画館の区域がすでにオープンしているのを見た。平日だというのに人がわんさかいて、あちこち写真におさめている人がたくさんいた。シナモンの匂いのする何かを売っている店には行列が出来ていたし、トイレそばのベンチで何か揚げ物のようなものをむしゃむしゃ食べているサラリーマンもいた。
私はこの区域がまだ工事をしている光景を、一体何度見てきたのだろう?いつ来ても工事は進展していないように見えて、もしかして彼らは永遠に工事をやりつづけるのではないか?と私は心配もしたものだった。しかし実際には工事は終わり、新しいショッピングセンターが開設されたのである。工事をしているのが日常であった時期は終わり、これからはこのこじゃれたショッピングセンターが腰をおろしている光景が日常となるのである。中を歩いていても現実感はなく、夢の城を、何か砂上の楼閣のようなもののなかを歩いているような感覚にとらわれた。これはあの工事現場を毎日その目にしていない人にはわからない感覚であろう。
ひさしぶりに夕陽をみたし、ひさしぶりに古本屋にも行った。結局渓谷には行けなかったが、なかなか有意義な夕方であったように思う。
昼はパン。夜はマーボー豆腐風料理であった。
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