2012年7月9日の日記と小説


・序文

 白いノートに文字を書くということ。


 時々、それは純潔に対する冒涜なのではないかと感じることがある。

 「白い」ということはどういうことか?それはつまるところ「全ての波長の光を反射する」ということである。白は何者も寄せ付けない高貴な色なのである。貪欲になんでも吸収してしまう黒とは大違いだ。

 そんな白いノートを、黒い文字で汚していく。そのことによって果たして我々は本当に白よりも価値のあるものを作ることが出来ているのだろうか?我々はただ、より良く見える「汚し方」を競っているだけではないのだろうか?


 唐突であるが、ここで白についての小説を差し挟むことにする…


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・白についての小説

 そう、白い肌。照りつける太陽の下、輝くやはり白い砂浜、波打ち際で水浴びをする彼女。僕は彼女を押し倒す。そしてキスをする。絹のような黄金の長い髪が塩水の上で揺れている。こんな僕の暴挙をも、彼女は何事もなかったかのような顔でやりすごす。僕の想い、行為は全て跳ね返され、夏の空の彼方へと消え去っていく。僕はもう一度彼女にキスを試みようとする。すると彼女はむっくりと上体を起こして、僕の口の中に右手を差し入れて舌を引き出す。塩水でぬれた彼女の指は、もちろん海の味がした。

 彼女は僕のことを引き寄せる。繊細な飴細工のような体。彼女の体の微妙な起伏が、直接肌を通して伝わってくる。僕の股間は太陽よりもあつくなる。彼女は引き出した僕の舌めがけて、唾を吐き出した。僕がついさっき彼女としたはずの体液の交換。その証明。彼女の体内に残したはずのその勲章を一滴も残さずに僕に返却した。

 彼女はそのまま僕の体を優しく押しのけて海から上がり、日陰にしいたビーチマットの上に寝転んだ。太陽はなおも青い空の頂上で燃え盛っている。夢は終わり、僕も砂浜へ上がる。彼女は白、全てを跳ね返すのだ。


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・日記本文

 …とまあ、イメージはこんな感じだ。白。

 さて、余談は置いておいて、私は本来の目的である日記を書くという作業に移ろうと思う。

 なんだかんだで今日はそれなりに頑張った1日を過ごしたように思う。朝起きたところから振り返ってみよう。

 まず7時起床。前日1時ぐらいに寝付いたがすこぶるいい目覚めであった。

 パンと目玉焼きと野菜炒め、それからコーヒーといういつもどおりのメニューを食べる。コーヒーはいつもよりも豆の味が強いような気がした。


 今日は朝刊がなかったのでなんとなく手持ち無沙汰であった。仕方なく三島由紀夫の評論を読む。その後9時ぐらいからノートに向かって小説らしきものを書く。しかしなかなかうまくいかない。10時半ぐらいからは「日本法制史」(滝川)を読むことにする。11時15分ぐらいに読書を終え、ランニングに出かける。前日(日曜日)にランニングはしていたのだけれど、その時は距離短めでペースはやめのランニングだったので、距離長めペースはやめのランニングをしたくなったのだ。

 橋を渡って対岸へ行き、青い橋を目指してずっと走る、というコースで大体10キロ。最初の方は結構きつかったけれど、テニスコートのあたりで急激に体が軽くなった。気分はよくなってからはすれちがう女子ランナーがSちゃんに見えた。最後のほうはまたきつくなったけれどなんとか完走した。家についたときにはすでに1時40分になっていた。
 

 着替えて昼飯とジャンプを買いにいく。山菜なめこそばととろろおにぎりを買った。そばはまあまあだったけれどとろろは見た目ほどうまくはなかった。

 ランニングはタンクトップで行ったので日焼けしてしまった。ひりひりする。


 それからちょっとぼーっとしたり音楽を聴いたりして3時半くらいになる。なんとかやる気を出してパソコンで小説を書いたり本を読んだりする。

 夕食後風呂に入って、そしてベッドの上で一休みしつつ携帯でエロ画像を見る。これを9時から10時くらいまで続ける。10時からはまた法制史を読むが、途中から疲れてしまって読み進めることができなくなってしまう。

 そして今現在こうして日記を書いているとこういうわけだ。

 われながら、決心してランニングに出かけたのはgoodjobであったと思う。やはり週の初めなのだから、特に

 意識して活動的にならなければ、1週間を活気よくすごすことができなくなってしまう。何事も最初が肝心なのである。

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