ここ最近のことについて

　ここ最近「ひぐらしのなく頃に」をずっと観ていた。なぜそんなことをしたのかという理由は明確にある。ある外国人（おそらくアメリカ人）の少年がアニメを観ながらコメントをするチャンネルがあるのだが、それでひぐらしが取り上げられていたのである。それまでひぐらしのことなどその存在すら忘れかけていたのであるが、少女が殺したり殺されたりする度にオーバーな反応を見せるその少年を見ている内に記憶の海の底に沈んでいたあの頃の想いが浮かび上がってきてしまったのである。夢中になってひぐらしのアニメを観て、必死になってニコニコ動画で原作のプレイ動画を漁っていたあの頃の情熱が。

　出題篇はほぼ全部見て、解答篇はちょっとだけ見た。両方ともそれぞれ別個のものとして観るならそれなりによく出来ていると今でも思う。しかしミステリーの答えとしてみるとやはり解答篇は駄作である。惨劇の原因が未知の病原体と外からやってきた武装勢力というのはあまりにも安易である。しかしミステリー風ファンタジー、あるいはサスペンス同人ゲームとしてみるならよく出来ている。そうだ、あれは同人だったのだ。個人であれだけの世界観を構築し、そして曲りなりにも風呂敷をたたんでみせたのはやはり評価できることである。

　しかしひぐらしはグロテスクなアニメであると改めて思った。最近ずっと残酷なシーンを観ていたせいかあまり体調がよくない。今日など3回もトイレに行ってしまった。所詮アニメなどといって馬鹿にするのはよくない。アニメでもグロテスクなものはグロテスクだし、可愛いものは可愛いのだから。

　しかし改めてひぐらしのアニメをしっかり観たのは大学以来初めてかもしれない。調べてみるとひぐらし解は2007年に放送されていた。旅行から帰ってきてから、私はしばらく暇があったのでニコニコ動画をひたすらに観ていた。当時ひぐらしのMADがやたらにアップされていて、それを観ている内にアニメ本編も観たくなってきたのである。最初はレナや魅音のキャラクターが気にくわなかったが、その「拒否反応」をも飲み込む形で物語は私の精神を惹きつけた。確か無印から解まで一気に観たのであるが、その時はまだ9話ぐらいまでしか放送されていなかったのである。放送を待ちきることができなかった私はニコニコでひたすらにプレイ動画を漁って先の展開を楽しんだというわけである。ひぐらしで訓練された私はその後らきすた、ハルヒ、airと当時ニコニコ界隈で人気だったアニメを次々に観ていくことになるわけえある。思えば初めてきちんと観た深夜アニメがひぐらしだったのだ。そう考えると感慨深いものがある。私はうみねこも原作をEP5ぐらいからリアルタイムでやっていたのだ。当時の私は竜騎士07の世界にどっぷりと漬かっていたと言っても過言ではないだろう。そんな竜騎士も今ではネット上の人気をすっかりなくして細々とひぐらしの遺産で食いつないでいるわけである。全く同人・アニメ業界の流行の推移の速さにはほとほと呆れかえるばかりである。