萩原朔太郎について

 萩原朔太郎の文章をちょっと読む。辻についての文章と、題名は忘れたが自伝のような文章(とにかく9巻。孤独…とかいうやつ)。それと虚もうの正義とかいうものもちょっと読んだ。

 ちょっと読んで思ったのは、萩原から非常に強い芸術不信を感じるということだ。萩原は裕福な家の出身だが学校を中退し、仕事もせずにぶらぶらしていた。何かしたい、という強い思いはあったが、何も出来ずに悶々としていた…とのことであった。彼はとにかく仕事をしたかった。情熱を目一杯注ぎ込むような仕事をしたかった。しかし芸術は仕事でないように彼には思えた。これは非常に特徴的なことであるように私は思う。

 子供の頃はよくいじめられたそうである。そのせいで孤独を好むようになった。また、好きになった人には何かちょっかいを出してしまうという癖があったそうだ。それを自分でよくわかっているのでますます自分から孤独になっていく、そういう悪循環の中にあったそうだ。


何か非常に人間像をはっきりと描きだすことが出来そうである。萩原の詩を読んでみるのも面白いかもしれない。

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