【離職率改善事例】『いっと』×IT業界
『いっと』クライアント導入事例として、今回は「IT業界」事例をご紹介いたします。
◆ クライアント情報
業種 :SES
規模 :従業員数約200名
離職率 :13.3%
中途採用:年間20名
◆ 課題
① エンジニア経験者の採用難
② SES事業競合他社との差別化
③ 中途採用者給与の高騰
本クライアントの大きな課題は「離職率」ではありませんでした。
『いっと』へお問い合わせを頂いた段階では「他社引き抜きが多く、離職率を改善したい」というご相談内容だったのですが、離職率を気にし始めた "背景" は、①〜③の【採用課題】が起点でした。
採用課題が大きくなり、次第に採用数と採用単価が高騰してきた為、それなら「離職」を止める方向から、まずはエンジニアの確保を行いたい、という思惑でした。
◆ 『いっと』活用方法
まずは『いっと』のシステムを活用したパルスサーベイ(在職者アンケート)を "150名" に実施頂きました。
サーベイ内容は、自社へ感じている "魅力と不満" に絞り実施頂きました。
結果、人事の方が想定していた以上に "人" に紐づいて、入社を決意されている事や「社内からの引き抜き」という可能性が洗い出されました。
上記詳細を掴むために、第三者である弊社が実施する、パルスインタビュー(在職者面談)・エグジットインタビュー(退職者面談)を "各30名" 導入頂き、専門カウンセラーによる "ホンネ" の引き出しを行いました。
◆ 人事認識と現場の乖離
パルス・エグジットインタビューの結果、人事側で認識できていなかった、実態との乖離を "2つ" 発見する事となりました。
① 現場を巡回するサポーターが魅力で入社
② サポーターがエンジニアを連れ立って離職
「①」は、給与や事業内容・キャリアプランを魅力として打ち出し、それが決め手となり採用できていたと認識していた人事との乖離が判明いたしました。
実際、入社の意思決定を後押しした理由は、客先常駐というSES業界にあって、現場を巡回するサポーターの方のフォローが、競合他社と比較しとても手厚く、現場エンジニアとサポーターを交えた "1.5次面接" で、強く引きつけられておりました。
しかし、この打ち出し方は求人原稿の一部に記載はあるものの、前面で押し出すことや、採用ターゲットに上記を据える事はせず、給与や待遇面での魅力を大きく打ち出しておりました。
「②」は、入社意思に大きく関与したサポーターが、他社から声がかかり転職する際に、紐づいているエンジニアを連れ立って、他社へ転職しておりました。
つまり、改善しなければいけない「離職率」はエンジニアではなく、【サポーター】でした。
◆ 改善策の立案と実行内容
「② サポーターがエンジニアを連れ立って離職」を改善するために、再度「サポーター」へのパルスインタビューを導入頂きました。
インタビューにて得られた "ホンネ" は、サポーター職のキャリアステップと昇給テーブルが不透明である事でした。
「隗より始めよ」という言葉もあるように、今までエンジニア職に注力して考えていた人事制度を、サポーター職に関しても改善を進めて頂きました。
しかし、これは根本の改善や、一斉離職の憂慮を拭うための施策であるため【目先のエンジニア離職】を防ぐための施策も行う必要がありました。
【目先のエンジニア離職】を改善するべく、まずは「① 現場を巡回するサポーターが魅力で入社」に焦点を当て、採用手法の見直しと、 "人" が強みであることを前面に出した差別化コンテンツとして、採用サイトや動画の制作/改修にも着手させて頂きました。
これにより、【定着する】人材の獲得を行い、副次的に採用活動の改善も進めることができました。
離職対策に関して、もちろん離職の意思決定は、細かな副次的要因が積み重なる事で、起きているため、他にも細かな改善は行って参りましたが、結果直近の離職率は「11.2%」まで下げることができました。
IT業界の平均離職率から考えると、まだまだ改善の余地はあるため、継続してシステムでの定量分析と、必要に応じたインタビューを実施することで、さらなる改善に伴走中です。
以上がIT業界での、改善事例になりましたが、その他事例や具体的な施策について、ご興味お持ち頂けましたらば、お気軽にお問い合わせくださいませ。
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