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知ることがストレスを緩和する(コロナ消毒)

2020年 4月4日、新型コロナウイルスによる感染者は日本でも順調に数を伸ばしています。ウイルスにとっては順調でも、私たち人間にとっては大問題ですね。
欧米で起きている未曾有の状態になるのを、坐して待つわけにはいきません。私たちが知性をもって対処していきたいものです。

さて、社会を不安にしている新型コロナウイルス 。
不安の原因は目に見えなくて、よくわからない存在であることが大きな要因の一つと考えます。人はよくわからないものに対して、嫌悪感や不安感を抱くものです。しかし、実はわかっていることも結構あります。このウイルスがどんなもので、弱点が何かわかればかなり心強いのではないでしょうか。

医療の最前線で戦っている従事者たちは、この知性を最大限に活用しています。私は元看護師ですが、現役で感染症の現場に立っている専門医や看護師と今もつながっています。私たちも知性を身につけ身を守り、病院のベッドを埋めないようにしましょう。

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防衛対策は、3つ。
1.  手を洗うこと(←前回のテーマ
2. ウイルスを壊すこと(不活化)
3. 自分の体につけないこと(吸わないこと)
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今回は「2. ウイルスを壊すこと(不活化)」について書いてみましょう。

・ウイルスの形と感染の仕組み
新型コロナウイルスは脂質性の幕で出来た球体で、ツノがたくさん生えているというのは前回「コロナ編1・手洗い」でお伝えした通りです。
このツノが人間の細胞膜にくっついて感染していきます。下図参照。

・消毒の仕組み
ウイルスの幕を壊してしまえば、ウイルスは人に取り付くことができません。不活化と言いますが、70%〜80%のアルコールはこの脂質性の幕を壊すことができます。これがいわゆるアルコール消毒です。

現在、薬局にアルコールがない!と騒ぎになっていますが、安心して下さい。家庭にある中性洗剤(台所用洗剤・洗濯用洗剤)に同じ不活化の効能があるのです。SARSコロナウイルスのデータでは、0.5%以上の界面活性剤で不活化できることがわかっています。(国立感染症研究所 感染症情報センター "SARSに関する消毒" 第三版

・身の回りの消毒方法
1,000mlほどの水に小さじ一杯の台所用洗剤、もしくは洗濯用洗剤を加え、界面活性剤溶液を作ります。(0.5%以上の界面活性剤溶液)
この液体で雑巾を絞り家中を2度拭きするだけです。

拭く箇所は、ドアノブ・スイッチ類(照明や家電製品)・トイレの水栓レバー、便器の蓋、靴箱の取手など、日常的に触る部分です。

忘れていけないのはスマホです。
よく拭きましょう。外から持ち込んだものは不潔と思って下さい。バッグの取手なども不潔箇所です。拭けるものは拭き、不潔部分は触らないようにしましょう。

外から家の中に持ち込むものに「鍵」があります。鍵も不潔と思って良いでしょう。しかし、家の中で触らないようにして出かける時だけに使うのであれば問題ありません。どうぞ参考にしてみて下さい。

・布マスクは洗って使える!
洗濯用洗剤が有効だということは、布製品は洗えば使い回しができるということです。1世帯二枚配られると話題の布マスク、これも洗濯すれば何度も使えますのでその点は評価できますね。

この辺り「清潔と不潔」の感覚が必要になってきますね。
次回はその点も含め、防衛対策の「3. 体につけない(吸わない)」について書いてみようと思います。

参考:花王:アルコールと殺菌の話


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