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フランソワ・シモンさん、再び

※ こちらの内容は、ウェブサイト(現在は閉鎖)にて2016年~2019年に掲載したものを再投稿しています。内容等、現在とは異なる部分があります。ご了承ください。

先月中旬ごろ、ぼくの個人アドレスに1通のメールが届いた。

差出人は François Simon 

ぼくはすぐに ”これは、迷惑メールに違いない。開いたらお終いだな” と思い放置した。

すると数日後届いたメールの差出人は、またFrançois Simon 
François Simonさんって、まさかあのシモンさんじゃないよね。
そもそもシモンさんは、ぼくのメールアドレスを知ってられないんだから、これは何か悪いイタズラに違いない、しつこい迷惑メールだな。と、またメールを開かずに無視をした。
すると今度は、FBメッセンジャーに François Simonさんから英語の短いメッセージが。

ぼくのメール、届いてない?

嘘でしょ!?と思いながら恐るおそるFBを見に行くと、「勤務先:Le Figaro」と書いてある。
あはは、ホンモノだった。
シモンさん、ごめんなさい。ニセモノだと思い込んでいました。
で、てっきりマガジンハウスさんでのお仕事かと思い、お世話になっている西村さんに電話をかけて訊いてみると、プライベートで来日とのこと。

「シモンさんから『西山さんのメールアドレスを教えて』って来てたから教えたけれど、『メールを送っても返信がこない』って来てたよ」

そりゃそうですよ、ぼくは完全に迷惑メールだと決めつけて無視していたんですから。
シモンさんに「ごめんなさい、迷惑メールかと思って開いていませんでした」と返信すると「11月の終わりに京都へ行くからコーヒーでも一緒に飲めますか?」というお誘いが。

そして昨日、本当にシモンさんが関口涼子さんとご一緒に今出川の店にご来店。
シモンさんとは十数年振りの再会で、もう言葉にできないほど嬉しかった。
あの1冊のCasa BRUTUSがなければ、うちの店は間違いなく潰れていたということ、シモンさんが初登場されたBRUTUSからぼくはすべて読んでいて、今も保管していること、シモンさんの企画を考えられた岡本さんのこと、現在のパリのパン屋さん事情のこと、パリの厨房で働かれている日本人の方々のこと、日本のパン屋さん事情のこと、クロワッサンのこと、東京のパンの価格のこと、店を多店舗化するということ、ミシュランのこと、現在の先端料理のこと、シモンさんが良いと思われる料理の基準・・・

本当にたくさんの話を聴くことができた幸せな時間だった。
また、それを通訳してくださったのが 関口涼子さんというなんとも贅沢な時間だったことか(何に驚いたって、涼子さんの気さくさに一番驚いた)。

フランソワ・シモンさん、関口涼子さん、本当にありがとうございました。


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