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やってみなはれ、やらなわからしまへんで 1.

※ こちらの内容は、ウェブサイト(現在は閉鎖)にて2016年~2019年に掲載したものを再投稿しています。内容等、現在とは異なる部分があります。ご了承ください。

一昨日、ぼくには珍しく、同業の友人ご夫妻と食事をご一緒させていただく機会があった。

彼はぼくよりも年齢的には一世代ほど下で、外見も個性的だけれどそれ以上に内面がとても個性的な人で、彼のことを個性的としか言い表せない自分の語彙力の乏しさが何とももどかしい気になるけれど、とにかくすっごくセンスの良いオタクがパン職人さんになったような人と書けば伝わるか。いや、全然伝わらないだろうけど、彼のことを知っている方ならきっとわかってもらえるに違いない。

お会いするのもまだ3回目くらいだけれど、初めてお会いしたときからとにかく刺激的で楽しい人だったので、勝手に友人と思って仲良くさせてもらっている。
そんな彼から昨年暮れに「食事に行きませんか」というお誘いをいただき、ぼくが東京へ来るタイミングで久しぶりにご一緒することになった。

いろんな話をしたけれど、世代やスタイルは違えどやはり同業なので楽しいことも悩ましいことも共通する部分は多かった。
彼から今後のビジョンを聞かせてもらっているとき、「飽き性で、私が心配になるほど次々といろんなことをやりたがるんです」と奥様が仰っているのを聞いて、どこも同じだなぁと、なんだか微笑ましくなった。
彼は自分でお店をされているくらいの人なので、どんどんやりたいことが出てきて前に進みたがるけれど、奥様の方はといえば、やはり女性なので堅実な思考をされる。
男ってバカよねぇって話だけれど、ぼくは彼らより少しだけ長く経験をしている身として奥様にこうお伝えした。

「ぼくも同じで飽き性なんです。きっと大丈夫ですよ。やったらやったで(前に進むと)どうにかするしかないですし、何とかするものですから。不思議とやったことに身の丈が合ってくるようになっているものなんです」

ブーランジェリージャンゴの川本さんご夫妻、楽しい時間と美味しいガレット・デ・ロワをありがとうございました。

つづく




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