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ファミレスの謎

※ こちらの内容は、ウェブサイト(現在は閉鎖)にて2016年~2019年に掲載したものを再投稿しています。内容等、現在とは異なる部分があります。ご了承ください。

ぼくはファミレスが大好きでよく行くけれど、「この内装、さすがにもう少し何とかならないものか」と、いつも余計なお世話が頭を過ぎる。
チェーン店だからR.O.I.(投下資本利益率。投資効率を測るもの)など指標を重要視され、それらを基準に投資コストを決められているだろうし、使用される看板や装飾、備品などが規格化されたものだからこそスケールメリットが活きるのも、またそれがコストダウンや出店スピードを支えていることも想像できる。

それでもチェーンストア理論に対し個人的には尊敬ともいえる気持ちがあるだけに、これほど素晴らしい仕組みがあるのに惜しいなぁと思わずにいられない。
そもそもチェーン店の目的や本質はそこ(内装)でないだろうし、企業の優先順位としても二の次、三の次どころか恐らく最後の方だとさえ思う。
チェーンの本質を追求し続けた結果があの空間(内装)なのだとしたら「ファミレスの内装が云々・・・」ということ自体、ぼくは本質を見誤っているに違いない。

ぼくの店づくりにおいてはとても大切な内装をある意味、彼らは捨てることができるから短期間で何百、何千店舗というチェーン店を築き上げることが可能になったのだと思う。もちろんそれだけであれほど急速に拡大させることは不可能だし、その根底には “標準化” という、ぼくには到底真似のできない気の遠くなる企業努力がある。
そしてこの標準化こそがチェーンストア理論の真髄、真骨頂だと思っている・・・ということで、次回は少しだけチェーンストア理論のお話を。

「この内装、さすがにもう少し何とかならないものか」と思ってしまうファミレスだけれど、もしや広く客層を取り込むため意図的にイケてない内装にしている?とも考えが頭を過ったけれど、これは恐らくぼくの考えすぎ。

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