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木村衣有子さんのこと

※ こちらの内容は、ウェブサイト(現在は閉鎖)にて2016年~2019年に掲載したものを再投稿しています。内容等、現在とは異なる部分があります。ご了承ください。

こちらでもご紹介した通り、11月11日に木村衣有子さんの新刊「コッペパンの本」が刊行される。
ぼくもインタビューをしていただいたこともあり、一足お先にこの「コッペパンの本」をお送りいただいた。

実は木村さんは、うちの店が創業して間もないころからのお客様であり、彼女のデビュー作である「京都カフェ案内(平凡社)」でもインタビューをしていただいたというご縁。
と書いたけれど、実際にはそれ以前からのお付き合いになる。
後述するけれど、木村さんがまだ学生で文筆家になられる以前、彼女はとてもお洒落でクオリティが高く、いま読み返しても驚くほどおもしろいリトルプレス「nounours」「marie madeleine」を発行されていて、その中で当時まったく無名だったうちの店を取り上げていただいたのがはじまりだった。

今回、「コッペパンの本」を執筆されるにあたり、彼女のデビュー作以来15年振りにインタビューをしていただくことになった。
京都までお越しいただき15年振りに再会した彼女は、お世辞でもなく当時の印象そのままで、ぼくは驚くと同時に自分だけがおじさんになったような気がして、ちょっと恥ずかしくなった。
ぼくに語彙が乏しいため上手く表現できないけれど、彼女は書かれる文章同様、不思議な間というか雰囲気を持たれた方で、それも昔とまったく変わることなく、”あの木村さんだ” とぼくは嬉しくなった。
これは、彼女にお会いになったことのある方ならきっとわかってもらえると思う。

そんな彼女の新刊は、タイトルこそ「コッペパンの本」とそのままだけれど、その中身はやはり木村さん! と言いたくなる彼女の一種独特な視点と雰囲気漂う文章になっている。
やはり彼女の書かれるものを伝えるには、ぼくでは役不足だ。そして彼女ご本人の雰囲気を伝えるのにも。
きっと著書を読んでいただいた方が早い。
そんなわけで木村さんのファンの方々はもちろん、コッペパン好きの方もそうでない方も是非読んでみてください。

コッペパンを作って良かったです。
木村さん、ありがとうございました。


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