カードゲーム編　パート20　10ターン目・ルシファー-2　幸せになりたいエルフの冒険番外編

ルシファー「このバトル、
　　　　　　確かにこのままでは
　　　　　　俺のカウガールは
　　　　　　聖なる剣士のパワーの前に
　　　　　　一方的に倒されることになる。

　　　　　　そこでエネルギーゾーンから
　　　　　　3コストを支払い、
　　　　　　手札からサポートカードの
　　　　　『荒野の決闘！』を
　　　　　　使わせてもらう。」

■荒野の決闘！/使用コスト3
バトル時に使用可能。
このバトルではダメージ処理を行わず、
バトルの対象となった従者を
コントロールするプレイヤーが
お互いに一度ずつサイコロを振り、
より小さな目の出たプレイヤーの
従者を勝ちとする。
負けた側の従者は捨て札ゾーンに置く。
同じ数字の場合は相打ちとして、
バトルの対象となった従者を
両方とも捨て札ゾーンに置く。

シャイル「くっ・・
　　　　　バトル時のサポートカードを
　　　　　使ってきたか・・

　　　　　バトルを行う従者の
　　　　　パワーの大きさに関係なく、
　　　　　運の要素で勝敗が決まる効果。

　　　　　こちらの負けが
　　　　　確定している効果では無い上、
　　　　　逆にコストと手札を支払った上に
　　　　　そちらの従者が捨て札行きに
　　　　　なる可能性も有る・・
　　　　　随分とリスキーなカードを
　　　　　使って来たもんだね？」

ルシファー「そうかもしれないね。
　　　　　　勝敗を賽の目で決めると言う
　　　　　　不確定要素の高いカードだ。

　　　　　　でも何もしなければ
　　　　　　ただ一方的に
　　　　　　負けるだけのバトルで、
　　　　　　パワーの大きさを無視して
　　　　　　大逆転のチャンスが
　　　　　　生まれるのだから、
　　　　　　悪い選択肢ではない。

　　　　　　俺のように強運の持ち主なら
　　　　　　尚更さ。」

シャイル「確かに、
　　　　　そうも考えられるけど、
　　　　　強運の持ち主って
　　　　　自分で言うかねぇ・・

　　　　　まぁいいさ！
　　　　　どの道この決闘の効果は
　　　　　避けられない。
　　　　　それならこちらが勝利して
　　　　　勝負に弾みをつけるまでさ！
　　　　　それでどっちから
　　　　　サイコロを振るんだい？」

ルシファー「レディーファースト
　　　　　　ということで、
　　　　　　お嬢さんからお先にどうぞ。
　　　　　　因みにこのカードは、
　　　　　　銃の早撃ちを勝負を
　　　　　　イメージしたカードで、
　　　　　　賽の目の小さい方が
　　　　　　より早く撃ったという
　　　　　　ことらしい。」

シャイル「へぇ～、
　　　　　そうだったのかい。」

ルシファー「ああ。
　　　　　　だから良いかい？
　　　　　　大きい目ではなく
　　　　　　小さい目を出した方が
　　　　　　勝ちだからね？」

シャイル「ご親切にどうも。
　　　　　何だい？
　　　　　心理作戦かい？
　　　　　カードの効果は
　　　　　分かっているよ。」

ルシファー「いや、念の為
　　　　　　効果を説明しただけさ。」

シャイル「？・・
　　　　　まぁいいさ。
　　　　　それじゃあお言葉に甘えて
　　　　　私から先にサイコロを
　　　　　振らせてもらうよ。」

ルシファー「どうぞ。」

サイコロをシャイルに手渡すルシファー。

シャイル（よ～し！
　　　　　小さい目よ出ろ、小さい目、
　　　　　小さい目だよ～。
　　　　　小さければ小さいほど良いんだ。
　　　　　頼むよ～。）

願いを込めながらサイコロを軽く放るシャイル。
サイコロはテーブルの上をコロコロと転がり、
2の目を最上部にして止まりました。

シャイル「よし！見たかい？
　　　　　2の目が出たよ！
　　　　　かなりいい数字じゃないかい？」

ルシファー「おおっ！
　　　　　　やるね、お嬢さん。
　　　　　　中々勝負運が強いね。」

シャイル「ふふん、
　　　　　これであんたは
　　　　　3～6の目では負けで、
　　　　　2の目でも相打ちって訳だ。
　　　　　つまりは1の目を出す以外に
　　　　　勝ちが無くなったってことだよ。」

ルシファー「そのようだね。」

シャイル（・・何だい？
　　　　　いやに落ち着いて見えるね・・
　　　　　まぁでも、
　　　　　ルシファーが勝つ確率は1/6、
　　　　　どうやら私の聖なる剣士は
　　　　　捨て札にならずに済みそうだよ。

　　　　　ここでカウガールに勝って
　　　　　聖なる剣士が場に残れば
　　　　　戦況はこちらが一気に
　　　　　有利になりそうだね。）

パート21につづきます。