カードゲーム編 パート41 幸せになりたいエルフの冒険番外編

エルフの女の子デフィーは、
ダークエルフの女の子フィリア、
人間の女性シャイルと一緒に
幸せを探して旅をしています。

3人は旅の疲れを癒す為
町の宿屋に泊まり、
シャイルはデフィー達と別行動中に
立ち寄ったカードショップで、
ルシファーと再会し、
カードゲームで勝負をすることになりました。

シャイルが勝てば
ルシファーが質問に答え、
ルシファーが勝てば
シャイルが言うことを1つ聞く。
その条件で行われた
カードゲームの勝負は、
ルシファーの勝利でゲームを終えます。

シャイル「はぁ・・
     もう一息で勝てると
     思ったんだけどねぇ・・
     負けてしまったよ・・」

握手を交わしていた右手をゆっくり離す2人。

ルシファー「いい勝負だったよ、
      お嬢さん。
      ダメージは互角だったし、
      さっきのターンでデビルズガンの
      使用条件が整っていなければ、
      負けていたのは俺の方だった
      かもしれないよ。」

シャイル「はは、
     でも今回勝ったのはルシファー、
     あんただ。」

    (この勝負、
     何としても勝利して
     ルシファーに正体を
     問いただしたかったけど、
     仕方ないねぇ・・)

    「さて、
     勝負の約束を果たす時が
     来たようだね。
     あんたが勝った場合は、
     私があんたの言うことを1つ聞く、
     そう言う条件だったね?」

ルシファー「ああ。」

シャイル「・・それで、
     私に何をして欲しいんだい?」

ルシファー「ふふっ、
      とても簡単なことさ。」

シャイル「・・・」

ルシファー「お嬢さんはさっき、
      俺の正体が人間ではなく、
      ある種族ではないかと
      疑っていると言ったね?」

シャイル「あっ、ああ・・」

ルシファー「そして、
      この勝負に勝ったら
      俺に聞きたかったのは、
      そのことだと言っていたね?」

シャイル「・・そうだよ。
     そしてあんたの正体が
     もし私の思っている
     通りだったなら、
     あんたは私達にとって
     危険な存在になり得ると
     考えられるからね・・」

ルシファー「ふふっ、
      残念だが俺が
      勝負に勝った以上は、
      お嬢さんのその質問に
      答えることは出来ない。」

シャイル「ああ、
     分かっているさ。
     こちらが負けたんだから
     仕方ないよ。

     今日接してみて分かったが、
     あんたはいいヤツだ。
     だが申し訳ないが、
     その一点に関してはどうしても
     疑わざるを得ないんだよ。」

ルシファー「・・そこでだ、
      俺がお嬢さんに
      聞いてもらいたいのは、
      これ以上そのことについて
      詮索しないでもらいたい
      ということさ。」

シャイル「・・・
    『そのことについて
     詮索するな。』か・・

     もし違うなら違うと
     ハッキリと否定すればいいし、
     嘘でも何でも
     ついて誤魔化せばいいのに。

     その言い方だと
     ほとんど認めているような
     ものじゃないのかい?」

ルシファー「ふふっ、
      今言ったばかりだろう?
      これ以上詮索しないでくれと。」

シャイル「・・・
     そうだったね、悪かった。

     分かったよ、
     私は条件付きの勝負で
     あんたに負けたんだ。
     あんたがそれを望むのなら
     私はそれを聞かなくては
     ならないからね。」

ルシファー「そう言うことだ。
      以後よろしく頼むよ、
      お嬢さん。」

パート42につづきます。


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