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岡村靖幸ツアー「マキャベリン」

岡村靖幸の2018年春ツアー「マキャベリン」、青森、中野、群馬の三ケ所で堪能しました。マキャベリンって一体全体何なのさ、という謎は謎のままでしたが、オープニング、子供の声で「まーきゃーべーりーんー♪」と言わせるぶっ飛んだ演出がピーチフルワールドへようこそ!って感じだったので良しです。

さて、2018年最初で最後(らしい)ツアーとして、4月から6月まで行われたわけですが、ライブショーとしての完成度はずっと良いところで高止まりしており、大満足な内容。千秋楽の群馬もバッチリ声が出ていて、ダンスだって余裕の身体使い。ここ2回くらいのツアーでの傾向として、泣き笑いも含めた表情の多彩さも推しポイント。笑顔や眼鏡外しも含め、あの演技がかった、ナルシスティックな部分が戻ってきている感じがあって、マイクスタンドとのプレイも様になっていました。

リクエストが多かったのか、「禁じられた生きがい」収録の密室ディープファンク「青年14歳」がついにセットリスト入り。個人的にも好きな一曲なので、あのサックスのイントロから興奮しましたね。カオスそのものとしか言いようがない歌詞を、用意されたプロンプターで確認しながら歌う姿に萌、というのもありました。

トピックとしては、バラード「イケナイコトカイ」、「カルアミルク」を外して「忘らんないよ」を中核に据えたことですね(「カルアミルク」は会場によってはアンコールで演奏)。「忘らんないよ」は曲と本人の距離感が近いというか、本人の今の想いを代弁しているイメージがあるので、なおさらグッとくるところはあるし、実際のパフォーマンスも祈るように歌う姿がエモーショナルで印象的でした。

あとはアンコール。こちらもうん十年ぶりに披露するというファルセットソング「どんなことして欲しいの僕に」からのー、「祈りの季節」へのこれ以上ないつなぎ! あれはエキサイティングでした。ハンパないって(時事ネタ)。

たまにこのレポートでも言及していますが、前述2曲の素晴らしくスムースな流れに代表されるように、ライブごとに異なるブレイクだったりテンポだったりへの強いコダワリ、アレンジの多彩なアイディアこそ岡村ちゃんの凄みではないかと思うのです。もちろんリズミカルな譜割り、ビートルズと歌謡曲とプリンスとアイドルポップを縦横無尽に行き来するメロディもそりゃたまげることが多いのですが、日々更新されていくアレンジの妙にいつも唸らされます。身も蓋もない単なる感想としてですが、今でもいろんな曲聴いてるんだろうなと思いますね。探究心の塊ってやつです。白石氏のサウンド面のサポートももちろんですが。

原曲アレンジ「DOG DAYS」も良かったし、音源ではそこまで思い入れがなかった「Punch」もライブだとホーンセクションが映えて素敵だったのも特筆すべき点でした。一青窈に提供した「Lesson」もいい曲なんだよなー。


すでに書きましたが、今年のツアーはこれで最後とのことで、制作?休息?もしくはどっかで大きなワンマン?の3つの予想がありますが、最後者になることを強く願っております。
そして今週末はカーネーション野音でも観られる!野音の岡村ちゃんはレア!そして関西アンダーグラウンド好きとしては山本精一と一緒に観られることにもゾクゾクしています。

もちろん、カーネーションも楽しみにしてます!




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