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朝寝坊エブリデイ

朝寝坊という言葉は、普段早起きしている人しか使ってはいけないような気がしてしまう。
しかしまあ、わたしの朝寝坊は毎日のことだ。本当に、決めた時間にキチンと起きることが苦手。でも、決めた時間に起きないと、朝からやりたい様々なことをほったらかしにしたまま会社に行かないといけなくなる。そのために余裕をもって目を覚まし、起き上がりたいのだ。

べつにわざわざ朝からやらなくてもいいじゃん、起きるのなんてぎりぎりでもいいじゃん、とも思う。
朝からやりたい様々なことのほとんどは”朝じゃなくてもいい”かもしれないが、弁当作りはそうはいかない。
わたしはどうしても温かいお弁当を作って、会社に持っていきたい。

冷凍かぼちゃ3片
しょうゆ ふたまわし
マヨネーズ かぼちゃ1個の3面分くらい お好みで
バター ちょみっと
わさび ちょみっと

どうしてもお弁当を作りたい理由をひとつ上げるとすれば、「食費を節約したいから」だろうか。
職場は大きなオフィス街の中にある。地下にはレストラン街が広く根を張っているし、ちょっと歩いて広場までいけばキッチンカーがずらりと並んでいる。ランチに困ることはそうそうない。しかし、なにぶんお値段が高い。

もちろん、洗い物はしなくていいし、約束されたおいしさと出来立ての喜びがそこにはある。おしゃれだしね。
しかし、1000円のハンバーグランチを毎日食べていたら、一か月で2万円もかかってしまう。わたしはまだ超若手社員なわけだし、そういうのは先輩や上司に「ごちそうするよ」と言ってもらえた時に財布を出すそぶりをしながら「いいんですか?!ごちそうさまです!」とご機嫌で食べるくらいが一番ちょうど良いのだ。少なくとも今のわたしにとっては。

じゃあ、お弁当を毎日持っていくことでどれぐらい節約になるのか?
節約とか言う割にわたしはお金の計算が本当に苦手なので正確な金額はあんまり把握できていないが、お弁当を作る時は大体週に1000円かかれば高いほうだ。
月4000円、しかもお弁当を作るついでにたべる朝ごはん代も含まれているときた。
はあ、これはお弁当を作らざるを得ないというわけだ。
たまに食べるハンバーグランチのよさも、より際立つことだろう。

毎日お弁当を作るというミッションがある中で、寝坊は惨劇の始まりだ。
30分寝坊しただけで、保温弁当箱にホカホカご飯を詰め御飯の友とお箸と一緒にランチバッグに詰めただけの、ちょっと、いやかなり残念なお弁当になってしまう。
御飯の友も白米もおいしいけれど、ランチにするには足りない。
なにかしら、おかずが欲しい。

そんな時にわたしは、3分でできるこのおかずを作る。
深くて狭めの耐熱皿(プリンカップがちょうどよい)に冷凍かぼちゃを3かけほど放り込む。
しょうゆ、できればあまかたれをふたまわしほど垂らす。バターとわさびを気持ち程度に入れて、マヨネーズは結構多めに、大体かぼちゃの1面分くらいの量を載せる。

ラップはかけずに、電子レンジで500W2分チンする。
冷凍かぼちゃは融けてほかほかだ。一番上にひろがったマヨネーズは、少し焦げ目がついて香ばしくなっている。
フォークで容赦なくつぶしていく。フォークの背を、かぼちゃの皮に当てるようにつぶすと手早くつぶすことができる。
程よくまざったらこれをそのまま弁当箱に詰め込むのだ。
材料を器に入れる工程と混ぜる工程、これは慣れれば1分もかからない。
温める時間を考慮しても、3分で完成する素晴らしいおかずだ。

かぼちゃがほくほくしていて割と腹持ちもいいし、わさびとバターによる満足感は底知れない。
わたしは毎日朝寝坊をしているので、このかぼちゃマッシュは相棒の様に連れ添うおかずなのだ。
ありがとう、かぼちゃマッシュ。いつか凝ったおかずを作れるようになっても、副菜としてずっと弁当を彩ってくれよな。

※わたしはいつも保温弁当箱にアツアツの米とおかずをいれていますが、保温弁当箱でない場合は事前に作ってしっかり冷ましましょう。お腹をこわしてしまうので。

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