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インド旅行記 #10【いざ、青の町へ】



4日間をジャイサルメールで過ごし、この旅第二の目的地へ。別名・ブルーシティーこと、ジョードプル。



この街は、ワンピースに登場するアラバスタという街のモチーフになった場所。(あの有名な時計台もあります...!) 「ワンピース好きにはたまらない」そんな街。



いざ!バスに乗り込み、ジョードプルへ。
チケットとバスターミナルまでのドライバーさんは宿泊していた宿が手配してくれた。うる覚えだけれど、確か、"良い方のバス" を予約したと言っていた。



わたしが乗ったバスはクーラーもついていたし、窓にはカーテンもついていて、シートもリクライニングタイプだった。外装も綺麗で、日本人が「バス」と聞けば考える、バスだった。その隣には、古びたバスもあった。窓が全て開いていたから、きっと、クーラーは付いていなかったんだと思う。確かに、わたしのバスは「良い方のバス」だったのかもしれない。



インドで初のバス。少し、緊張。
ネットで見つけたインドを旅した方のブログを読んでいると、"THE 旅"という感じで、わたしの身にも何かハプニングがあるかと思ったけど、何もなかった。強いて言うなら、最初に座ったイスが少し壊れていて、常にリクライニング状態だったぐらい。角度調節ができなく、変に寝そべった感じで、逆に辛い態勢だったのを覚えている。



シートに番号がふられていても、そんなのお構いなしにみんな好きな席に座っている感じだった。チケット片手に途中のバス停から乗ってきたお兄さんと、彼が座るはずである席に座っていた人が少し揉めていた。座っていた人がどいてくれないから、お兄さんが係の人を呼んできて、その人は席を譲ることになった。ちゃんと番号を守る人がいることに、逆に驚いた。



バスには寝台もあって、「寝れるから寝台の方がいいなぁ〜」なんて出発前は思っていたけど、「寝台じゃなくて良かった。」と、出発後にすぐ思った。



寝台に寝てる人がいるのに、その空きスペースにどんどん人が座っていく。なんなら、お尻で寝ている人の足を奥へと押しやり、座るスペースを確保する人もいる。寝ている人はなんだか狭そうに横になっていたなぁ。、、、良かった。普通席で。



途中休憩を挟み、5時間ぐらいでジャイサルメールに到着した。バスから降りたらもうそこにはトゥクトゥクドライバーが集まっていた。四方八方から「どこに行くの?」そう聞かれる。わたしを巡るドライバーの争い。一番安かったお兄さんに乗せてもらうことにした。交渉で決めた100ルピーを握りしめ、お兄さんのトゥクトゥクへ。



Googleマップで宿への道のりを見せているけど、中々伝わらない。どこまで真っ直ぐ進むのか、どこで曲がるのか、丁寧に表示されているのに、だ。途中でトゥクトゥクを止めて通りすがりの人に道を聞くお兄さん。(だから、マップ見せてるのに...!) なんだかんだで着いたみたい。到着すると、200ルピーだと言う。


お兄さん: 200ね!

わたし: え?100って言ったからあなたを選んだの!100しか払いません。

お兄さん: (眉間にシワを寄せ、ヒンディー語で何かを言っている)

わたし: さっき2人で決めたでしょ?! 100って決めたから100なの!!!!!!


最後の最後でいきなり値段を上げられたことに怒るわたし。怒りたくなんてないけど、人を騙すのは絶対に良くない。「お願い!美味しいご飯が食べたいから100ルピー多めにちょうだい!」そうやって可愛くストレートに言ってくれれば、「しょうがないなぁ〜!」って、こっちもすんなりあげるのに。そんな小汚いやり方は、許せない。



お互いに引き下がらない。お兄さんはあまり英語が通じず、わたしの気持ちを上手く伝えることができない。100ルピーは大体140円ぐらい。盗られても、痛くも痒くもない金額。ただただ、汚いやり方に納得がいかず、引き下がりたくなかった。



結局、50ルピーを上乗せして支払いを済ませ、わたしはそそくさと宿へ向かった。50ルピーでさえ、なんだか負けた気がして悔しかった。「せっかくの旅だもん、そんな小さなことに時間を使っている暇なんてない!切り替え!」心の中で静かにそう叫んだ。



そして、宿を見つけるのにも少し苦労した。
結局、宿は降ろされたところから200メートルぐらい離れてた。なんともない距離なのに、さっきのことがあったから、また歩かないといけないことに腹が立った。



マップを見ても上手く宿を見つけられない。歩いていると、通りすがりのお兄さんが「どこか探してるの?」そう声をかけてくれた。宿を探していることを伝えると、場所を教えてくれた。ふわっとわたしのもとに優しさを残し、ふらっと去るお兄さん。



旅を終えた今、わたしが思うこと。それは、白黒がハッキリしていたということ。意地悪な人は悪ブレもなく素直に意地悪。でも、優しい人は、ものすっっっっごく優しい。「なんでここまでしてくれるの...?!」それぐらいに、ひたすらに、優しい。たったの3週間しか旅をしていないから、この国ことなんて全く知らないに等しい。でも、インドという国が優しい人に溢れているということは身をもって知ることができた。



宿にはレストランが併設されていて、時間も遅かったので、そこで夕飯を食べることに。カレーが食べたいわたしはウキウキしてメニューを開く。カレーがひとつもない。聞いてみると、現地料理はひとつもないとのこと... ガーン。



インドに行く前は「毎日カレーの生活なんて、はたして大丈夫だろうか?」そう考えていたわたし。現地に来てからは「毎食カレーが食べたい!」そう思うようになっていた。



レストランはピザをメインに経営していて、本格的な石窯で焼いていた。クワトロフォルマッジのピザがすごく美味しかった。インドに来て、「クワトロフォルマッジ」なんて言葉を口にするとは思わなかった。(意外や意外、インドはピザが美味しいお店がいくつかありました)



ピザでお腹を満たしたわたしは、気持ちよく就寝... と、思いきや。10人部屋のうち9人、つまりわたし以外がすごく賑やかで、中々寝付けぬ夜を過ごした。ジョードプル1日目、まずまずのスタートかな。




た す く。

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