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機能的に動くことと、製品として動くことは別

プリセールスとして製品を販売している場合、機能的に動くことと、製品として動くことは別であることを意識する必要があります。経験の浅いエンジニアだと、そこを区別せずに回答するので、横で回答を聞いてると危ないなぁ。と思います。

例えば、自社で販売しているソフトウェア(以下、SW)がWindows 10でも動きますか?と聞かれたとします。それに対する回答の「動きます」については、様々な意味が含みます。
「製品として動く」の場合、その環境下で正しく動作することを保証します。万が一、正常に動かない場合は、SWの不具合として扱い、不具合を修正する責任が生じます。これが製品として動くです。別の言い方ですとサポートすると言い、先の例に当てはめると、そのSWはWindows 10をサポートする。となります。

一方、機能的に動くは、製品がサポートしているかは不明。ただ、自分が使った範囲で動作したので、機能的には動く。という意味です。屁理屈だ思われるかもしれませんが、若手のエンジニアだと、サポートしているかをまったく気にせずに(もしくはサポートされる/されないという意味を知らないで)、聞かれた言葉の額面のまま、
動きますか?->(自分で試して動いたので)動きます。
と回答してしまうことがあります。

こうなると不幸なすれ違いが生まれます。
お客様は、「Windows10で動きますか?(製品としてサポートされますか?)」それに対してあなたは、「Windows10でも(機能的に)動きます」と回答し、お客様がそれを信じて、SWを買いました。

後日、問題が起きて、お客様がサポート窓口に問い合わせた時に、
「Windows10ではサポートされおりませんので、対応できません」とサポートから回答され、お客様は「あの時、Windows10で動くと説明があったから買ったのに、実際は動かない(サポートされいない)じゃないか!!」とクレームをもらいます。

上記のようなサポートされる・されない問題は、結構あるあるでして、珍しくはないです。皆さまは、このようなことがないように、「動きますか?」の意味について、よく考えて対応することにしましょう。

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