見出し画像

息子に「かわいそう」と言った人へ

先日のこと。
私はスーパーで疲れ果てていた。

2歳半の息子は何度注意しても、パーっと走っていってしまう。店の外に出てしまうこともある。そのたびに買い物途中のカゴを置き、外まで追いかける。

やっと買い物が終わったと思ったら、今度はレジ待ちの列を脱走する。また追いかけて連れ戻すと、そこに私の並んでいた列はもうない。また、いちから並び直しだ。こんなことが永遠に続く。

何度もそういうことを繰り返し、やっと会計を終えて袋詰めをしているときだった。何度もやめてと言っているのに、息子がサッカー台の上にあるものをぶちまけた。

「いい加減にしなさい!」私は息子の腕を掴み、大きな声で怒鳴った。すると、近くから中年女性の声がした。

「かわいそう〜」。

バッ、と私が顔をあげると、みんな気まずそうに顔を背ける。誰が「かわいそう〜」と言ったのかはわからない。

袋詰めを終え、息子ととぼとぼ歩く。
ものすごーく悪意のある「かわいそう〜」だった。
こんなに怒る母親で、息子はかわいそうなのか?

でも、私は言いたい。あなたが目撃した一場面だけで、息子を「かわいそうな子」認定しないでほしい。私を断罪しないでほしい。

それに、私が顔をあげたらコソコソと逃げだすようなら、安易にかわいそうなどという言葉を投げないでほしい。

イヤイヤ期の子どもに向き合っていると、時にみじめな気持ちになることがある。それでも私たちはなんとかやっている。

「今、かわいそうだって言ったのは誰?!」と言ってやればよかった。


(Day.20)

▼昨日の記事。それぞれに似合うものは違う。▼


▼ほぼ毎日エッセイ『私に翼』▼

この記事が参加している募集

#育児日記

48,573件

いつもありがとうございます。 いただいたサポートは より上質な記事をお届けできるよう 大切に使わせていただきます♪ 新米母ちゃんを ぜひとも応援してください📣