★ ある少年とお母さんの話 不倫問題に示唆を与えるものでは

★ ある少年とお母さんの話 不倫問題に示唆を与えるものでは



ある少年は
日頃からお母さんに
自分だけを見て欲しいもっと愛して欲しいという強い願望がありました。

お母さんは子供のことをとても大切に愛情をかけて育ててきますが
家事や仕事に忙しくしていました。

そんな姿を見て
少年は『お母さんは僕のこと好きじゃないんだ!』と感じたのです。

ある日少年は、お母さんに何も告げず家を飛び出しました。
少年の渇いた愛情を
誰かに潤して欲しいと思っていたのです。

誰かに愛情を感じさせて欲しい
愛情が欲しいと強く願っていたのです。
あなたを愛しているよ!と言って欲しいと強く愛情を求めました。


ここから少年の非現実世界(ファンタジーの世界)がはじまります。

少年は必死に愛してくれそうな人を探しました。

僕を愛してくれる人は誰かな?と
自問自答する日々。

その少年の渇いた愛情を満たしてくれる人は
同じように愛情に渇いた人だったのです。

渇いたもの同士だから『あなたの気持ち本当によく分かる!だから私たちは愛し合うべきだよね!』と意気投合し、気持ちを共有し合いました。

その気持ちの共有こそが自分が求めていたもので
やっと僕の1番の理解者が現れてくれたと感じたのです。

少年は愛してくれる相手を見つけると
徐々に

『僕は愛されている!』
『僕を愛してくれる人は母親ではなく、この人なんだ!』と感じ始めました。

と同時に
お母さんへの苛立ちを感じたのです。

『お母さんだけが僕を愛してくれる人じゃないんだから!』
『僕はお母さんのものではない!僕だって自由に生きていいんだ!』
『お母さんに縛られたくない!』

お母さんに対して攻撃心が生まれたのも、少年を愛してくれる人ができてからでした。

『お母さんに会ったら言ってやりたい!もう僕を愛さなくていいから!』
『僕を本気で愛してくれる人がいたから、その人はお母さんなんかとは比べものにならないくらい僕を愛してくれる人。もうお母さん僕を愛さないで僕の目の前からいなくなって!』

そんな気持ちを少年は抱くのでした。

それからと言うものの少年はとても楽しかったのです。
やっと出会えたのです。
そして生きる気力を取り戻したかのように
これまで生きてきた中で一番幸せだと感じたのです。

僕のことを本気で愛してくれる人を大切にしたいと思えるようになったのです。
もう幸せでしかなかったのです。

そして自信が少しずつ生まれてきました。

少年は『絶対に家になんか帰るものか!僕はもうひとりで生きていける!お母さんなんかと一緒になんて住むものか!』と、自信がついたため、お母さんに対して敵意を持ち始めるようになりました。

こんなに幸せなのに
家に帰ったら地獄が待っている。
このまま家を飛び出して
僕はこの人と一緒に住んで幸せになるんだ!と誓ったのです。


しかし少年の幸せはそう長く続かなかったのです。

これまで愛してくれていた
相手が
『なぜ私をもっと愛してくれないの?』少年に愛情を求めてきたのです。

少年は自分が愛してもらえると思って
相手に近寄ったのに『もっと愛してくれ!』と要求されて戸惑いを感じました。

それに相手は『一緒に居れればそれだけでいいよ!』って言ってくれたから、そばに居てたのに、それだけではダメなの?もっともっと僕が何かしなければいけないの?

少年は相手との付き合い方が分からなくなってきたのです。

相手の愛してくれ要求が強くなるにつれて
じゃ、僕は誰が愛してくれるの?
なんで僕だけが愛情を要求されるの?
愛して欲しいのは僕の方だったのに・・・これじゃ、僕しんどいよ!

愛情要求に疲れはじめてきたのです。

相手は
『私はこれだけ愛しているのに、あなたはそれ以上に私を愛してくれない』と言ってきます。

少年は、これ以上愛せと言われても
どうすればいいのか分からなくなってきました。

この時から、少しずつ家に帰りたくなってきたのです。

ですが、相手に家に帰りたいんだ・・・なんて言えば
相手は激怒し、少年は何をされるかがわかりません。

殺されてしまうかもしれないのです。

愛情を求められる事で、殺されるかもしれないと感じるほど
相手に対して
恐怖に近い感情を感じるようにもなってきたのです。

人が愛が欲しくなると
殺意まで感じるのかと思うと小さいながらも
欲の強さがとても怖いものだと感じていたのです。

これまで
相手に対して愛だと思って接していましたが
要求の強さから、愛が恐怖に変わっていったのです。

何をされるのかが分からないだから言えない。
でもこれ以上僕は愛せない。
僕はどうしたらいいだろう・・・と、迷い始めてきたのです。

そんなとき
ふっと思い出すのが
必ずと言っていいほど、お母さんの存在だったのです。

お母さんを思い出して考えることは

なぜお母さんと一緒にいると僕は落ち着くんだろう。
なぜ僕は苦しい時、お母さんを思い出すんだろう?
なぜ、お母さんは相手のように、僕に愛情が欲しいと言わないんだろう?

と少年なりに考えました。
するとお母さんのある言葉を思い出したのです。


お母さんはね。◯◯に、何かして欲しいとか、愛して欲しいとか思ってないよ。◯◯が、健康で笑顔で過ごしていることが何より幸せで、◯◯の存在が、お母さんいっぱい愛情をもらってるんだから。お母さんは本当に幸せものです。◯◯ここに来てくれてありがとうね。


この言葉を思い出して、少年は胸が熱くなり、感情が溢れてきました。
僕はお母さんから
本当の意味で愛されていたことに気がついた涙だったのです。
僕が何をするとかしないとかではなく
ただ存在を認めて愛してくれていたのは、お母さんだということに気がついたのです。


しかし、少年は家に帰るためには
向き合わなければいけない相手、離れないといけない相手がいるのです。

お互い
相手を見ていたようで
自分しか見てなかったのです。

愛情を求めることにしか意識が向いていないのです。

だから、自分だけを満たしてくれ!自分だけを満たしてくれ!と
何フリ構わず愛情がもらえる相手を探しているようなものだと見えたのです。

そこで、少年はハッと気がつきました。

これ僕がお母さんに愛情をくれないんだ!と思った時の自分と同じなんだと。

僕が
相手をしなければいけない相手は
自分なんだと気がつきました。

すると、少年は相手に対して・・・

これ以上、僕はあなたを愛することができません。もっともっと自分を愛してあげて欲しいし、あなたが見てくれている人は僕ではなく、自分だということに気がついてください!

と勇気を持って伝えたのです。

しかし相手に響くわけもなく
『何を綺麗事を言ってるんの!あなたが愛してると言ってくれたから全てを犠牲にしてここにいる!あなたが私と一緒になると誓ったから、何もかも捨てて、ここにいるんのよ!じゃ、この時間をどうしてくれるのよ!私の人生を返してよ!』と、引きさがりません。

ここから離れるのなら『ここでお前を食べてやる!』とばかりに、少年を飲み込もうとしているのです。

少年はお母さんがいてくれたら
お母さんにどうにかしてあいつをやっつけて!と言えるのに心強いのにと感じる事もあります。

ありましたが、お母さんはこの非現実的な世界には存在しないのです。

この世界は非現実的でファンタージの世界に居るのは
少年とその相手だけなのです。

少年は相手とぶつかりました。
何度もなんども地面に叩きつけらながら大きな怪我をしては起き上がり戦いました。

その結果、少年から相手から離れる事ができたのです。


少年は、疲れ切っていました。
どれだけ自分がしたことが大変なことで
精神的に疲れて、取り返しがつかないことをしたのか認識していたのです。

そして一番欲しいと思っていた愛が
本当は手に入らない世界に入り込んでしまったことに落胆していたのです。

そのことに気がつかなかったのか
そんな自分を責める事もあったのです。

そして、一番に考えるのは
お母さんに怒られる。

僕はなんてことをしたんだ、お母さんに怒られる。
お母さんに会いたいけど、会いに行けない、どうしたらいいだろうっと途方に暮れていたのです。


母親だから感じるものです。

少年が家の近くまで来ていてことを。


そしてお母さんはきっと少年は
どんな顔をして家に帰れるのかとうなだれていることをわかっていたのです。

お母さんが、玄関の前に立っていると
少年は、家に入れないだろう
それに『少年に帰っておいで!』と言ったところで
少年は家に入りづらいだろすし
玄関までは開けておくが後は、少年の力で帰ってきて欲しい。

それが今回の学びだと思っていたのです。

お母さんは、少年の存在には気付いていましたが
声をかけずに、玄関の鍵を開けて待っていたのです。

何時間も何日も。

すると、時間をかけて少年は家に入ってきました。

家に入ってきた少年は憔悴しきってました。

お母さんは『何をしていたの!どこに行っていたの!一体あなたは何をしていたのか分かる!お母さんは心配していたんだからね!』と、言いたいところでしたが、少年が帰ってきたことこそ、何か感じて反省もしたんだろう。

だから何も言わずに
お腹が空いていたんだろうと思い
温かいお皿でスープを机の上に置きました。

部屋中、スープの美味しい香りが広がっています。

少年はすぐに自分に差し出してくれたことを感じ
お母さんの作った中でも一番少年の好きなスープを飲み干したのです。


少年は感じました。
お母さんは、僕のことを本当に見てくれている人で愛情深い人なんだ。
そしてこの優しさは
僕が求めていたもので
求めなくても今ここにあるんだということに気がついたのでした。

このお母さんの態度こそ
本当の意味での愛情だと感じたのです。

お母さん本当にごめんなさいと心の中でささやくと
それからもお母さんは何も咎めずに
少年と幸せに暮らしましたとさ。


大切な人に届きますように・・・。
おしまい。

私が作った架空の話です。

いとうゆうじでした。



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