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傾聴とコーチング

一年前から月一回の『絵本の読み聞かせ講座』に通い始めました。ただし、このコロナ禍で、実際の講座は3〜4回。
それでも、先生や講座の会員さんが、去年開けなかった発表会を何とか今年は開きたい、という熱意で開催。皆が練習した絵本や小説、劇などを読んでいくのですが、朗読の素晴らしさに涙した3時間でした。

コーチングの基本は傾聴、耳と十の目を持って心で聴く、字の通りです。
しかしこれが、本当に難しいのです。傾聴しているつもりが、いつの間にかスピーカーになっていたりします。
なかには、普段の生活から自然体で傾聴されている方がいらっしゃいます。やはり、そんな方には自然と人が集まって来る、羨ましい限りです。

え?あなた、コーチじゃないの?はい、そうです。でも、まだまだ修行の道半ば。
考えてみると、コーチングは最初は自身の問題解決のために入り込んだのですが、今となっては"自分を磨く、鍛錬する"厳しい世界になりました。

今回の朗読発表会の時間は、正確に言えば傾聴ではありません。でも、目線を下に落とし、ただ聞くことだけに集中して朗読を聴いた時の、それぞれの話者の声の美しいこと。高い声の人、低い声の人、声が響く人、少ししゃがれた声の人。その一つ一つの声の奏でる物語が、半分つぶった目の前にうわっと飛び出して来るような、そんな個性的で生き生きした声です。

さてでは、私はコーチングセッションでのクライアントさんの[声]を覚えているか?どんな声だった、高い声、低い声?
聴いていないかもしれない、いや、聴いていない…。話の中身、顔、表情は記憶にありますが、声を思い出せないのです。
我ながら衝撃でした。真のコーチであれば、もっと声の細部までも、全身で受け止めなくてはいけない。

頑張れ可奈子…明日への宿題としました。