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キュビスムはカクカク芸術運動だ

国立西洋美術館で行われているキュビスム展に行ってきた。
そこで生でキュビスムを見たいとととはこう思った。

「これはカクカク芸術運動だ。」

一般的なキュビスムの定義

そもそもキュビスムって何?と聞いたら、一般的にはこういう答えが帰ってくる。

「多視点で見たモチーフを、幾何学的な形を用いて画面上に再構成したもの」

しかしいとととが生で見たキュビスムはそんな難しいものではなかった。

「これはカクカク芸術運動だ。」

キュビスム、難しくなくね?

キュビスムには難しくてよく分からないイメージがある。
しかし、まずはこれらのキュビスム作品を見て欲しい。

フアン・グリス
ロベール・ドローネー
ロベール・ドローネー
フアン・グリス
ジャンヌ・リジ=ルソー

えっ、良くね?

そうなのだ。キュビスムっていいのだ。
これらの作品は色彩も構図もしっかりしていて、デザイン的にも優れている。
キュビスムの良さが分からないと言っていた知り合いにもこれらの作品を見せたら「あれ、キュビスムっていいかも…」という反応をされた。
では何故キュビスムには難しくてよく分からないイメージがあるのか?

全部ピカソのせい

そうなのだ。キュビスムが難しくてよく分からないイメージがあるのは、ピカソ(とブラック)のせいだ。
ピカソとブラックはキュビスムの創始者として知られるが、彼らが初期に行っていたキュビスムの実験的作品は

パブロ・ピカソ
パブロ・ピカソ
ジョルジュ・ブラック
パブロ・ピカソ

こんなのばっかりだ。
生で見るとこれはこれで格好よくていいのだが、明らかに初心者向けではない。色彩も放棄してるし。
最初に見るキュビスムがこれだと、キュビスムに苦手意識が芽生えるのも仕方がないと思う。
しかし、そんなピカソもカラフルなキュビスム作品を描いている。

あれ、なんか雑じゃね?

フアン・グリスやドローネーの作品を見た後にピカソを見るとすごく雑に感じる…いや、これはこれで面白いけど…
でもやっぱり「おいおいピカソ…」と思ってしまう。

キュビスムが苦手な人にこそ来て欲しい

このキュビスム展はキュビスムが苦手な人にこそ来て欲しいものとなっている。
ピカソ以外のキュビスムは基本的に美しいものが多い。(ピカソごめん)
あとそんなに難しくない。要するにこれカクカク芸術運動。
なのでピカソのせいでキュビスムに苦手意識を持っている人はキュビスムの事を見直すんじゃないかな!と思います。特にフアン・グリスいいよ!私の推しキュビストです。

最後に

では最後に、この言葉で〆たいと思う。

「これはカクカク芸術運動だ。」

ありがとうございました。


追記
カクカク芸術運動、略してカクゲー

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