DAY192 愛を込めて花束を。
旦那さん、
今日は会社の送別会だった。
わたしが新卒で入社した会社に
旦那さんが入れ違いで中途入社した。
そしてわたしと同期入社した
唯一同い年の子が、退職する。
旦那さんが幹事で
その彼女を送り出す。
なんとも不思議な感覚。
その子とは
まぁ、いろんなことがあった。
旦那さんと出会う前のこと、わたしは彼女の元彼と付き合うことになり同棲した。
そして旦那さんと出会ったことをキッカケに乗り換えたという黒歴史。ふ。
そんな過去の影響もあって、わたしは会社を辞めたのだけど。
彼女との関係はやっぱりどこか気まずくて、どうか彼女が幸せでありますように、と祈るように生きてきた。
とある日。わたしは不育症で産婦人科に通院していたのだが、偶然そこで妊娠中の彼女に会った。
そこで久しぶりに会話して、笑顔で別れた。
どんな気持ちだったかは分からないけれど、わたしに朗らかな笑顔を向けてくれた、その懐の深さに感動したのを覚えている。
ということで?
わたしにとっての古巣である、旦那さんの勤務先の飲み会に乱入し、花束をお渡ししてきた。
長い間のねぎらいと、
これからの人生への祝福と。
今日も彼女は笑顔だった。
ほんとうは笑えないくらいに辛いこともあったのだろう。そうでなきゃ、会社を辞める選択もしない筈だから。
何はともあれ、旅立ちの日に立ち会うことができて嬉しかった。30年前に出会って、それぞれの人生を歩んできて、また新たな節目のタイミングで花を渡せたこと。
自己満足かもしれないけど、それでもいい。
だって、わたしが会いたくて、見送りたかったのだから。
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