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価値観:役に立つものと意味のあるもの

いつのころからだったか、新入社員や若い社員に仕事を頼むとき、
(業務とは関係ないけれど、わかりやすいのは飲みニケーションに誘ったときかも)

「(それをやることに)何の意味があるのですか?」

と問われることが多くなってきたように思います。

業務を頼むのと同時に「この業務をやることでこういった効果が見込めるからやってくれ」という説明をするとは思いますが、
最近では、その説明によってその業務が ”意味のあるものなのか” を問われているように思います。

そして「役に立つ」からやるのではなく、
「意味がある」からやるに変わってきているように思うのです。
意味がなければもちろんやらない(やる気なく惰性でやる)。
(上司が業務の意図を説明できないとそもそもやってくれないのだけど)

言語化するのは難しいのですが、役に立つものはハイスペックのたった1つのものでいいのです。それ以外のものは必要ない。
似たり寄ったりのものがあれば、そのうち1つを持っていればよく、他にあったとしても1つ持っているので何個も持っている必要はないのです。

その代わり、意味があるものについてはいくつあってもいい。
それの持つ意味が違うのだから、いくつでも”意味があれば(違えば)”必要なものとなるのです。

役に立つかどうかに重きを置いていない。

大多数の人を対象にしているのではなく、少数ひいては”自分一人”において意味があるかないか。

それが多様性の時代の価値観なのかもしれません。

私の勝手な考えかもしれませんが、
意味があるものには”情”が乗っかっている気がするんですよね。
作り手の背景や信条、心情。

こういった経緯でできた商品・サービスです。

と、結果そのものだけでなく、どのように作られてきたかという過程をも含めたものが「商品・サービス」となっている。
そして、その商品・サービスを持つことによって描かれる未来も含め、商品・サービスとなっている気がします。

役に立つものというのは結果のみ
こういった用途で使う商品・サービスです。
その商品がどのように作られてきたのかは関係ありません。

「役に立つもの」にもその商品を持つことによる未来がありますが、なんといいますか、”わくわく感”というか、その商品を”道具”として使うのが「役に立つもの」で、その商品を持つことが”人生そのもの”になるものが「意味のあるもの」のような気がします。
大きく出すぎですかね(笑)

何にせよ、今まで効率効率でやってきたものより、複雑でめんどくさいかもしれないけれど、”自分のために”やってくれたコト、”一人のために”出来上がったモノなど、十把一絡げにしないことが、これからの時代求められているのかもしれません。

問い合わせのコールセンターなどを見ても、単純なQ&Aで済ませられる質問はさておき、いつまでも完全AI化、自動化されないのは、やはり1対1で相手の言葉を聞いて、相手に”意味のある”答えを用意できる”人間”でないと顧客満足につながらないからなのかなと思っています。

こんなにモノがあふれて飽和状態なので、もうモノはいらないんですよね。必要なものはなんでもそろっているんだもの。

会社もそれぞれ違うし、社員もそれぞれみんな違う。良いとされてきたことを真似しても、そこにあなたなりの”意味”がなければ何にもならない時代になるのでしょうね。

社員の
「それ、何の意味があるんですか?」
に明確に答えられますか?

※私も模索中です。。。日々修練・・・。

≪Profile≫伊藤社会保険労務士事務所
東京都社会保険労務士会 所属
特定社会保険労務士 伊藤 綾子
2005年4月 渋谷区にて事務所開設
2011年11月 豊島区に事務所移転
★組織改革支援★組織・人材活性化支援★
伊藤からの質問「どういう組織をつくりたいですか?」

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