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初春のプチ逃避行を経て

急いで書きます。

今日は午後から半休をとった。ずっと観たかった「偶然と想像」をやっと観れた。bunkamuraの映画館、はじめて行ったけどよかった。渋谷のなかで一番すきな映画館かもしれない。時間の流れがゆっくりしている感じがあって、落ち着く。地味な感じもすこしあるけれど、一人で行くにはそれくらいがちょうどいいという感じの規模感。観に来ている人の雰囲気もちょうどいい。また行きたい。

映画の内容もよかった。古川琴音が、元カレに浮気の理由を聞かれた時、咄嗟に「性的不満と好奇心!」って応えているところとか最高だった。や、まじでそうだよなと思った。続いて「あなたのことを傷つけてしまった私自身もとても傷ついたってこと、あなたは知らないでしょ?」とも言っていたのも、すごく印象的だった。ほんとうにそうなんだよ。最低な言い訳に聞こえるかもしれないけれど、でもそうだと思う。

浮気とか不倫とか、確かにそれらを「した」側が9割は悪いと思う。大いに反省すべきだとも思う。だけれど、それらを「された」側だって、ただ傷ついたり、嘆いたり、相手を責めるだけではだめだと思う。本来は、二人のあいだだけでおさまるはずのことだった。でも相手に魔が差した。そこには必ずなにかがある。それに向き合わなければならない。苦しくても、そこについてきちんと凝視して、二人の問題にしなくてはならない。そうしないと、それをせずになんとなく時間をやり過ごしてしまうと、どんどんその相手との関係が薄く、風化してしまう気がする。

あとはあれだ。「どんなに周りに評価をされなくても、傷つけられても、そんなのに惑わされるんじゃなく、ありのままの自分をいつも、まずは自分自身が抱きしめてあげないといけない。そうし続けることで、また違う誰かを助けてあげられることにもつながる」みたいな台詞も、すごく刺さった。いいなあと思った。昔よりは随分と、私は自分の味方をできるようになってきた気がするけれど、まだまだ自尊心はあげていきたいので、引き続き自分自身のことをハグしていきたいと思った。ビッグハグ。

そして。今夜はとある男の子に出会った。出会ったといっても、おそらくもう二度と会うことはないとは思う。ふたつ年下で、とても頭がよくて、いずれは大学教授を目指すと言っていた。もう会わないことをいいことに、私は最近のモヤモヤをすべて話した。仕事のこと、彼氏のこと、親のこと、コンプレックスのこと、など。自分のかっこわるいことをすべて話した最後に、彼は「また会いたい」とか「もっと知りたいと思った」と言ってくれた。そういう言葉をもらった相手とこれ以上時間を共にすることは、今の自分にとって500パー有罪になってしまうし、そもそも私は彼に対して色気とか興味心というものをあまり感じなかった。だから、もう会うことはないと思う。けれど、私の容姿や、短時間ではあったものの私のくだらないかつかなりパーソナルな話を受け止めてくれた上で、私に強い興味を持ってくれる男性が、世の中にはまだ他にもいる、と知れたことがすごく、今の自分にとっての糧になった。明日になれば私のことなんて忘れているかもしれない。そんな軽い関係かもしれないけれど、それでも、「ああ、私にはまだ色々な可能性があるんだな」と前向きな気持ちになれた。

まだ28歳だから、と思えた。これが30だったらだめ、という話ではない。結局私はいつまで経っても常に進化をしつづけていきたいと思う人間だし、それが私らしさだし、そういうことを自分から無理やり諦めるなんてことまったくしなくていいんだな、と思えた。

ありがとうよ見知らぬ少年。眉毛くらいしか化粧せず、真っ赤のスウェットに太眼鏡という非モテファッション丸出しで駆け込んだ私に、たくさん優しいことばをくれて、本当に感謝。シンプルに楽しかった。おかげで明日からも頑張れそうです。

以上おわります。おやすみなさい

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