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もっと写真の話が読みたくて、聞きたくて、知りたくて

前回、新しいフィルムカメラで撮った雪の日の写真記事をまとめてから、noteの写真好き・カメラ好きの方々と繋がることができて、「早速越境してる!」と嬉しくなりました。読んでくださった皆さま、ありがとうございました。

さて、今日は、もっと写真の話が読みたくて、聞きたくて、知りたくて、オンラインコースの受講を始めた話です。

アメリカのMITが作ったCourseraというMOOCs(大規模オンライン学習プラットフォーム)には、データサイエンス系の講座だけでなく、アート系の講座もあり、ニューヨークの現代美術館MoMAが開講しているコースもあります。その中から私が受講しているのはSeeing through Photographsという17時間のコース。


8週間にわたって動画とテキスト、小テストを繰り返しながら、MoMAが所蔵する大量の写真の中からキュレーター(先生)が設定したテーマに沿った写真を観ながら、写真の歴史、技術の進歩が表現をどう変えたか、写真と言葉、など、さまざまなテーマを通して学びます。

私は先週から受講を始めましたが、今Week3に入ったところです。一応8週間のカリキュラムにはなっていますが、まとめてでもゆっくりでも、自分のペースで進めてOKということになっています。私は週に2日、1時間ずつくらいできればいいかな、という目標設定にしていますが、一つ一つのチャプターは10分くらいと短く、さらに内容も面白いので、気づくとどんどん進んでいます。

内容は英語なので、リスニングとリーディングは得意とはいえ、専門用語やアーティスト自身の語りのアクセントなど、難しいところもちらほら。一旦テストまで走り切ってから、面白かった写真や動画に戻って、細かいところまで理解できるように何度か見直したりもしています。

そして、一方的にインプットするだけでなく、アウトプットするためのフォーラムが用意されているのも特徴的。過去に受講した何千という人たちのアウトプットもそこに残っています。写真のコースだけあって、お題に沿ってみんなが撮影した写真が見られるのも楽しい。

私は、インプットの後に考えてきちんとアウトプットもしたいと思ったので、各週、最低でも一つのフォーラムトピックに書き込むことに決めています。英語でのライティングは強化したいところでもあるので一石二鳥かなあ。日本語だったらもっと色々書くであろうところが、どうしてもシンプルな回答になっちゃいますけどね。

さて、最後に、ここまで見てきた写真と、テーマ設定の中で面白かったものをいくつかご紹介します。

まずWeek2のテーマは「月と写真」。今のように高精度のレンズやカメラが生まれる遥か昔から、月の模型に光を当てて本物の月のように撮影したり、望遠鏡とカメラを組み合わせたりして撮影されてきた月。

NASAでは、宇宙に飛び立ち、月に降り立った飛行士達が撮影したたくさんの写真が公開されていますが、そこからは、月について知るというミッションのための写真だけでなく、飛行士達が自分たちの姿を写し、確かにそこに存在したことを表現する方法としての写真など、ツールとしての写真にさまざまな役割があることがわかります。

https://www.moma.org/collection/works/52139

面白かったのは、さまざまな角度から撮られた月の地表の写真をコラージュのように繋げて表現した写真群。アート表現としてではなく、科学の手段としての表現ですが、アートにも通ずるものがあります。個人的には、画像処理エンジニアの夫が、現代の最新技術を使って、それと同じようなことをデジタルでやっていたりするので、これをアナログでやっていたのか〜、と、感心してしまいました。(埋め込みに失敗したので、良かったらリンククリックして写真見てみてくださいね)

https://www.moma.org/collection/works/53904

あとは、同じくWeek2より、Ansel AdamsのMoonriseという作品について。細部まで詳細に撮影された、月夜の写真。墓地や山、雲、月などさまざまなものが写っています。MoMAではこの作品のプリントを3種類収蔵しているそうです。撮影直後の年代にプリントされたものから、その10年後、さらにその10年後のもの。月日が経つにつれて、同じネガからプリントされた写真でも、表現者の表現が変わってくることが見えると説明されていました。記憶の新しいうちのプリントと、記憶が薄れ、大事なところが強調されてきたプリントと。同じネガでもプリントの仕方で全然作品が違って見えました。

写真というのは、カメラのシャッターを押せば、あるいはスマホの画面をタップすれば誰でも撮れるけれど、そこに映り込り込んでいる(もしくは写りこんでいない)何を表現したいのかという撮影者(表現者)の意図が重要なのだなあと改めて実感したテーマでした。

私のフィルム写真は現像もスキャンもラボにお任せなので、そこはフィルムを変えるか、撮影時の設定を変えるか、という限りがある中で遊んでいるわけですが、フィルムであってもデジタルであっても、撮影後の編集というのは一連の表現手段の中の重要な一部なんだと考えさせられました。

他にも発見や学びがたくさんあるのですが、ネタバレにもなりますし、気になる方はぜひ一緒に受講しましょう。7日間は無料で体験できるみたいです。私は7日と言わず、1ヶ月と言わず、ゆっくりじっくり受講しようと思っています。またnoteでもアウトプットしてみたいと思いますのでお楽しみに。

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