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漆とは…

漆について具体的には知らない人も多いかも…ということで、

まだまだ少ない知識ではありますが、自分なりの漆についてご紹介させていただきます。


漆は、漆の木の樹液で、縄文時代から塗料、補修液として使われ、

漆の塗られた器や装身具などが日本各地で出土しています。

時代か進むと、仏像などの神具、甲冑や刀の鞘などの武器に使用され、

更に、蒔絵や沈金、金継ぎなどの技術が発展してきました。


今現在、寂しいですが日本では漆掻き職人さんの人手不足もあり、ほとんど採れていません。

現在は、中国産、ベトナム産が多くなっており、私も中国産の漆をメインに使用しています。

価格は、日本産の漆は外国産の漆の5〜10倍とのことで、

やはり成分も少し違ってきますが、外国産は下地漆に使用し、

日本産は上塗り漆に使用する等の使い道の違いがあります。


そして、その漆の木は、漆掻きが出来るまで15年ほど時間が掛かり、

一度に採れる量はコップ1杯ほど…。

それだけ貴重で高価なものなのです。


私は現状、漆は全て中国産のものを使用しております。

本当は生まれて住んでいる日本産の漆を使いたいところですが、

紙に染み込ませる漆の量が必要なので、かなりの販売価格帯になってしまうためです…。

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しっかり漆を染み込ませて、こんこんと音がするほど硬くなっている紙胎漆のバッグ。

素材は、漆、紙、猪革になっています。

私のジャンルは漆となっていますが、形を作るための素材です。

でもなぜだか、普通のペンキや、合成漆などでは出せない素材感、色合い、

作るときの工程など、魅力的なものがたくさんあるのです…。

(本漆と合成漆の違いついては、またnoteに書こうと思っています。)

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ちょうど先日、福井県にある漆屋さん辻田漆店から生漆を購入しました。

普通は紙製の桶や、アルミのチューブに入っており、扱いが難しいのですが、

これだったら空気が入りにくく、フチなどが固まりやすいということも少なそうなので、

漆を漉す手間が減りそうで漆を大切に使えますし、最後まで使っていくのも楽しみです。


私の漆についての認識をメモがてら、簡単ですが書いてみました。

本当に奥の深い漆…私もまだまだ勉強中の段階です。

思いつくことがあったら、また追記していきたいと思います。


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