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住み込みアルバイト、はじめました

 一ヶ月に及ぶ家なき子生活が終わり、無事新しい家ができました。家っていうか、部屋っていうか、客室っていうか……本館の206号室に住んでいます。旅館の。

 どういうことかというと、旅館に住み込んで働いているのです。住み込みアルバイトというやつで、リゾバ・リゾートバイトとか言われることもあります。
 そして私が働き出したのは岐阜の山奥温泉郷にある旅館です。

https://twitter.com/noca_m/status/1141020213569155072?s=21

 住み込みアルバイトをしたことのある友だちがたくさんいるので話はよく聞いていたのですが、自分がやるのははじめて。なんなら関東から出て一ヶ月以上過ごすのもはじめて。歯医者の予約、宅配便の都合や観たかった映画の公開日の都合で多少遅れはしたものの、無事働くことができています。

住み込みアルバイトをしようと思った理由は主にこの三つです。
①住む家がなかった
②お金を貯めたかった
③一回東京を離れてみたかった
 世の中の住み込みアルバイトには大抵、住居とご飯が提供されます。場所によっては光熱費がかかったりご飯代がかかったりするそうですが、この旅館は三食+部屋を無料で提供してくれます。なんならおやつと夜食も出ます。お昼ご飯がない時はむしろお小遣いを渡されます。 
 休みの日にはご飯はでませんが、多すぎて毎回残してしまっているご飯たちが部屋の冷蔵庫に詰まっているので問題ありません。(男の子も女の子もみんな同じ量だから……)
 住む場所も新しい場所に行くお金もないわたしには最高のバイト先だというわけです。温泉も24時間いつでも入り放題なので、バイトが終わるころにはお肌もつやつやになっていることでしょう。

女将さんから毎回届くプチおやつ。夜食は菓子パンとかドーナッツです。
お客さんもアルバイトさんもどんどん太らせて、女将さんがいつか食べる気なんじゃないかとひやひやしています。


一日の流れ

私が働いている旅館では、男女で仕事が分かれています。
〈女の子〉
・配膳
・部屋の掃除とセット
・ご案内

〈男の子〉
・布団敷きと布団上げ
・ご飯の盛り付け
・風呂掃除
今は女の子のアルバイトが私だけなので、人手が足りないときは若女将や近くに住んでいるお姉さまたちが手伝ってくれています。男の子アルバイトたちが手伝ってくれることもあります。家族経営+アルバイトで成り立ってる旅館です。

 仕事内容はそんなに多くないので覚えてしまえば簡単そうなのですが、毎日色々なお客さまが来るので、必ずも教わった通りのことが起きるとは限りません。年齢も国籍もばらばら。登山客、観光客、ツアー団体、温泉巡りさん……要望も言葉もご飯の時間も全然違います。どの仕事でもそうですが、常に臨機応変が求められまるのです。
 そもそも、今まで私がやってきた飲食店バイトはどれも一食のおもてなしだったのに対し、旅館は一日のおもてなしです。せっかく山の温泉で癒されにきたのだから、日常から離れてゆっくりしにきたのだから、めいいっぱい楽しんでもらいたい。少しでも嫌な思いをしてほしくはありません。まだ働き出して日は浅いですが、そんなことを思いながら出来るだけ丁寧に接客をしています。
 でも先輩アルバイトさんがいないので右も左もわかりません!! 今までの接客知識を活かして笑顔と丁寧っぽい言葉遣いでごり押し、後から若女将に怒られる日々です! あと3日で前に働いていた先輩アルバイトさんがやってくるのでそれを楽しみに待っています。

ちなみに一日の流れの図はこんな感じです。

私がいる春〜梅雨の時期の実働時間は6.5〜9時間です。
(図にしてみると、睡眠時間を削って遊んでいることがよくわかります)

 お客さんの多さで忙しさが、ご飯やチェックアウトの時間で拘束時間が大きく変動します。だから、めちゃくちゃ忙しいけどすぐ終わることもあれば、暇なのに仕事が終わらないこともあるのです。午前と午後の間には休憩時間が大体六時間くらいあるので、これはたしかに日給で住み込みが向いている仕事だなあと思います。

 朝はお客さんのご飯の時間の30分前に出勤です。登山などで朝が早いお客さまの時は大変です。 だけど、通勤時間は30秒です。この間まで2時間(7200秒)だったのに……


住み込み旅館アルバイトのいいところ

①温泉付きの家ができる
②住居+食費がかからないのでお金が貯まる
③空き時間が多いので、好きなことができる
④通勤時間がめちゃくちゃ短い



(ちなみに記事のトップ画像は全く関係ない廃墟です)






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