見出し画像

それが親なりの愛情だったと気がつくには時間がかかります

わたしの両親は婦人服店を経営していてほとんど家にいませんでした。
お店は10時から20時まで。
定休日は月に2回だけで、その日は仕入れの日。

母が家でゆっくりしている姿は見たことがありません。
そんなに忙しい毎日なのに、母は「お惣菜は悪」だと思い込んでいる人で料理はすべて手作り。朝の間に仕込んでいました。

また、洋裁ができる人だったので、隙間時間を見つけては、わたしと妹の服を作ってくれたりしていました。

父ともあまり仲がよくなく、ストレスだらけだったのでしょう。母と言って思い出すのは、頭痛とため息、そして不機嫌。

そんな母に私と妹は何度も言いました。
「料理は総菜でいい。市販のコロッケ大好き。服は作ってくれなくていい。市販の方がかわいい。そんなことより休んで機嫌よくしてて。子どものためにこんなにやってると不機嫌を振りまくのはやめて」

何度もそう言いましたが、母は変わりませんでした。
その後、心理学などを学んでわかったのですが、母は自分が親から話を聴いてもらったり、丁寧に接してもらったことがなかったんです。
だからわからなかったんでしょうね。
子どもとの向き合い方を知らなかった。

わたしは愛情飢餓感をずっともっていました。
愛情飢餓感から心身の病気にもなったし、親への反抗復讐心から不良な行いもしていました。

愛情はあったんですよね。
その愛情をごはんや洋服を作ること、働いてお金を稼ぎ私立の学校に行かせることで表してくれていたんですよね。
そんなこと、子どもにはわかりませんって(笑)

今では母の気持ちもわかり、感謝しています。
ただ、わたしはさみしかった。
そして、わたしのように勘違いをする子どもが減るといいなと思っています。

愛情を伝えるのは簡単です。
「大好き」なんて言わなくてもいい。
子どもが話しかけてきたときに、10秒でいいから、手を止めて話を聴くだけでいいんです。
それだけで、子どもは「大切にされている」「わたしは大切な存在だ」と学びますから。


サポートありがとうございます。いただいたお金は、全国腰痛学校プロジェクトの交通費として使わせていただきます。