2024年(令和6年)9月8日に、令和6年度簡裁訴訟代理等能力認定考査が実施されました。
私坂本も、山村拓也講師と共に、東京の試験会場に応援に伺いました。
例年、認定考査においては、試験直後は、私の雑感をノートに掲載するにとどめておりますが、多くの受験生より解答例を見たいとの要望をいただいたため、現在(2024年9月10日)において坂本の考える暫定答案を示したいと思います。
上記はあくまでも、坂本個人の現時点での解答ですので、修正の可能性があることを御了承ください。
今回の問題ですが、
第1問に関しては、例年よりも難易度が高かったと考えています。
言い分の分量が例年よりも少なく、その分、抗弁・再抗弁として何を主張しようとしているのかが読み取りづらかったと言えます(例年に比べ、抗弁・再抗弁への誘導が弱い)。
また、虚偽表示に面食らったという方も多かったでしょう。
結果として、抗弁・再抗弁を複数抽出することが出来なかった方や、迷走した方も少なくないと推測しています。
第1問小問に出てくる
「〔Yの言い分〕の3にある下線部の言い分については考慮しないものとする。」
「小問(7)の過失の主張については考慮しないものとする。」
も、思考の邪魔をしたのではないでしょうか。
第1問の難易度を考えると、昨年の認定率(77.2%)よりも下がる可能性が十分にあるように思います。
一方で、第2問、第3問は非常に解きやすく、第1問とのバランスをとることで、認定率が大きく下がることを防止したと推測します。
ひとまず、今回の試験に向けて頑張って来られた皆さん、お疲れ様でした!
伊藤塾 司法書士試験科講師 司法書士 坂本龍治