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記述式の「解法パターンを確立」して「合格答案を書き上げる」

皆さん、こんにちは。クラスマネージャーの高田です。

先日、本試験における記述式の配点が140点に変更される旨の発表がありました。制度変更についての詳しい説明は講師の方からあるので、そちらを参照してください。とはいっても、「記述式」は今ホットな話題だと思うので、私からは、(入門講座の受験生に向けて)どのようなことに気を付けて記述式学習をしていたかということを、お話したいと思います。


1.記述式学習総論

私は、小山クラスの入門講座を受講しておりましたので、記述式問題の解法については小山講師にイロハを教えていただきました。その中で、小山講師は、記述式学習は①「合格答案を書き上げる」ための②「自分オリジナルの解法パターンを確立するということが目的である」ということを教えて下さりました。この言葉が、印象的であり、かつ、重要なことであると受験期間を振り返って感じましたので、この点を深堀りしていきたいと思います。

(1)「合格答案を書き上げる」ということ

 記述式問題の基準点は、満点70点中30.5点(令和5年)35.0点(令和4年)34.0点(令和3年)でしたが、ここから分かるように、概ね満点の半分以上の点数を獲得することができれば、基準点を突破することができるのが通例です。すなわち、満点を取る必要はないということです。多くの受験生が正解するであろう部分をしっかりと得点することが大切だと感じています。したがって、択一のAランク知識が記述式で問われた場合やよく見る雛形が出題された場合には、正確に回答することができるように、基礎的な学習を丁寧に行うことを意識して学習していました。

(2)「自分オリジナルの解法パターンを確立」するということ

 「オリジナル」とは言っても、全て1から自分で解法を構築するのは骨が折れます。そこで、講師指定の教材(私の場合は、記述式実践編の講義レジュメを使用しました)を土台として、「この部分は自分には合っていない」「この部分はさらに付け加えたい」という+αの部分を見つけて修正をしていました。試行錯誤していると、「この解法パターンがしっくりくる」というものがなんとなく現われてきます。そのパターンに乗せて記述式の問題を解けるようになると、苦しかった記述式の学習が一気に楽になった記憶があります。記述式の学習をしている中で、「間違えた箇所」を「間違えないようにするためにはどうしたらいいか」という視点で対応策を考えて、それを解法パターンに落とし込むということが大切だと思います。

 具体例① 「事件概要把握」(その問題がどんな事案か把握すること)の方法をアレンジする
 具体例②  登記申請件数を決める方法をアレンジする
 具体例③  koyama’s check欄(その問題で特に注意する必要があることをメモする欄)をアレンジする

2.記述式各論

(1)不動産登記法

 不動産登記法の記述式においては、「枠ずれ」を防止することが最も重要と言っても過言では無いと個人的には考えています。どのように対策すれば、枠ずれを防止することができるか、あらかじめ検討しておくことが重要だと思います。

 具体例① 名変登記を入れるかどうかの判断
 具体例② 一申請情報申請の可否の判断
 具体例③ 根抵当権の元本確定の要否の判断

 そして、これらの「枠ずれしそうな箇所」については判断の方法を確立しておくことが大切だと感じました。

 具体例① 氏名が変わった・住所が変わったという事情に色ペンでマークする
 具体例② あらかじめ、テキスト(条文)を確認しておく
 具体例③ 元本確定事由をしっかり暗記しておく

 加えて、「点を取る」というよりも「失点を防ぐ」というイメージで勉強したことが良かったなと思います。この点に気を配ることで、細かなミスを減らすことができるので、最少失点で答案を作成することができました。

 具体例① 添付書面にこだわる
 具体例② 登録免許税の計算を普段から行う(時間が許す限り)
 具体例③ いつも間違える部分を確認しておく

(2)商業登記法

 商業登記法の記述式においては、「登記すべき事項を抽出できるか」ということと「会社法の理解」が重要だと感じました。特に、役員に関する登記は、ほぼ毎年出題されるので、事前に処理手順(役員図を書く、書くのであれば書き方)を確立しておいたことで、本試験では焦らずに解き切る事ができました。この点の事前準備をしっかり行っておくことが重要だと思います。

 具体例① 役員関係の処理手順の確立(上述)
 具体例② 別紙から「何が登記事由になるか」を判断できるように練習
       ⇒「就任」「辞任」「定款変更」などのキーワードをよく確認する
 具体例③ 添付書面が会社法上の手続に対応していることを意識
       ⇒ 常に会社法の要件を満たしているかを確認する

 また、商業登記法は「連鎖・連想」の科目と呼ばれています。「連鎖・連想」の科目ということは、それを見抜くことができれば、多く得点することができるのに対して、それを見抜くことができなければ、大きな失点となってしまう可能性があります。そこで、記述式・択一式を問わず「連鎖しそうだな」というポイントがあれば、メモする等していました。

 具体例① 非公開会社から公開会社への移行
 具体例② 大会社となる場合
 具体例③ 取締役会設置会社の定めの廃止

 加えて、不動産登記法と同様に「失点を防ぐ」勉強をしたことが良かったと思います。

 具体例① 援用をすることができるのか確認
 具体例② 会社法人等番号を省略することができるのか確認
 具体例③ 印鑑証明書の通数を確認

3.結論

以上、私が受験生時代に記述式の学習を行う上で注意していたことをまとめました。皆様なりの「解法パターンを確立」して「合格答案を書き上げる」ことの参考になれば幸いです。記述式の回答方法は人それぞれだと思いますので、ご自身でしっくりくる方法を是非探してみてください。


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