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高橋智宏の"合格"道しるべ

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効率的な学習方法のアドバイスなど,司法書士試験合格のための道しるべを示していきます。 ■Twitter講師アカウント https://twitter.com/syoshi_taka
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2021年8月の記事一覧

令和3年度本試験の商業登記法を振り返る

みなさん、こんにちは。伊藤塾講師の髙橋智宏です。 今回は、令和3年度本試験の商業登記法の振返りとして、私なりの分析をお伝えします。難易度等に関しては,『本試験問題徹底分析講義』で各講師から話がありましたので,私からは今年の試験の特徴及び近年の試験の傾向から導かれる来年の試験に向けた勉強法を重点的にお話しします。 【1】今年の難易度が上がった要因は主に時間配分下記の表から分かる通り,今年の本試験において,商業登記法における正答率は軒並み低かったといえます。 ですが,実際問

択一式過去問の分野ごとの出題分析 ~重点的に学習するべき分野~

今回は,択一式の過去問の出題分析から,典型的な「頻出である鉄板分野(いわばAランクの分野)」と、直近のところで出題が多くなっている「近年の注目分野(いわば準Aランクの分野)」を指摘していきます。 普段,択一式の過去問集に取り組む際の優先順位を付ける材料として参考にしていただければ幸いです。 【1】民 法 【2】不動産登記法 【3】会社法・商業登記法 【4】マイナー科目 【5】過去問イベント動画 今回は,択一式過去問の分野ごとの出題分析をお伝えしましたが,過去問の捉

令和3年度本試験の会社法を振り返る

みなさん、こんにちは。伊藤塾講師の髙橋智宏です。 今回は、令和3年度本試験の会社法の振返りとして、私なりの分析をお伝えします。難易度等に関しては,『本試験問題徹底分析講義』で各講師から話がありましたので,私からは今年の試験の特徴及び近年の試験の傾向から導かれる来年の試験に向けた勉強法を重点的にお話しします。 【1】令和元年改正会社法の出題はなし今年度は,初めて令和元年改正会社法が出題範囲となりましたが,そこからの出題はありませんでした。 しかし,過去の試験傾向から見ると

令和3年度本試験の不動産登記法を振り返る②

みなさん、こんにちは。伊藤塾講師の髙橋智宏です。 今回は、令和3年度本試験の不動産登記法(択一式)の振返りとして、私なりの分析をお伝えします。難易度等に関しては,『本試験問題徹底分析講義』で各講師から話がありましたので,私からは今年の試験の特徴及び近年の試験の傾向から導かれる来年の試験に向けた勉強法を重点的にお話しします。 【1】過去問知識で解ける問題が少ない今年の不動産登記法の問題の中で,過去問知識のみで正解できる問題は6問でした(下記の表で色が付けてあるのが,過去問知

令和3年度本試験の不動産登記法を振り返る①

みなさん、こんにちは。伊藤塾講師の髙橋智宏です。 今回は、令和3年度本試験の不動産登記法の振返りとして、私なりの分析をお伝えします。難易度等に関しては,『本試験問題徹底分析講義』で各講師から話がありましたので,私からは今年の試験の特徴及び近年の試験の傾向から導かれる来年の試験に向けた勉強法を重点的にお話しします。 【1】 長文の問題への対応 近年の不動産登記法の問題は長文になる傾向にありますが,今年もその傾向が表れていた問題といえます(e.g.第13問「登記の嘱託」第22

私が好きな「条文」~髙橋智宏の場合~

私の好きな条文は,成年年齢に関する改正により改められた,成年年齢を定める(改正)民法第4条です。 【民法】 (成年) 第4条 年齢18歳をもって、成年とする。 民法第4条は,成年年齢に関する改正により改められ(施行日は2022年4月1日),これによって未成年者は18歳未満の者ということになりました。 この条文は,私が大事にしている「制度趣旨を踏まえた学習」の重要性を身に染みて感じるきっかけになった条文です。 この条文の成年年齢の引き下げの議論がされていたのは、ちょうど

令和3年度本試験の民法を振り返る②

みなさん、こんにちは。伊藤塾講師の髙橋智宏です。 今回は、令和3年度本試験の民法の振返りとして、私なりの分析をお伝えします。難易度等に関しては,『本試験問題徹底分析講義』で各講師から話がありましたので,私からは今年の試験の特徴及び近年の試験の傾向から導かれる来年の試験に向けた勉強法を重点的にお話しします。 【1】新しめの判例知識にも注意今年の民法の問題では,平成20年以降に出された新しめの判例知識を問う問題が次の5肢分出題されました(令和2年度:1肢,令和元年度:9肢)。

令和3年度本試験の民法を振り返る①

みなさん、こんにちは。伊藤塾講師の髙橋智宏です。 今回は、令和3年度本試験の民法の振返りとして、私なりの分析をお伝えします。今後、民法の学習指針を定める際の参考としてお役立ていただければ幸いです。 難易度等に関しては,『本試験問題徹底分析講義』で各講師から話がありましたので,私からは今年の試験の特徴及び近年の試験の傾向から導かれる来年の試験に向けた勉強法を重点的にお話しします。 【1】債権法・相続法改正を問う問題が多く出題今年は民法(主に債権法・相続法)改正が出題範囲と