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「髪の毛が地球を救う!?」ついに美容業界にも再生可能〇〇が爆誕してた

操作イトウです。

サスティナブルが求められる昨今。「再生可能」なモノコトを見出していくことがビジネスにも求められる時代になりました。

美容業界でも「ヘアドネーション」は大衆に認知されて久しく、すっかり定着しました。ですが、相変わらずトライするハードルは高め。31cm伸ばすというのは、誰もが手軽にできることではありません。

「再生可能」といえば、以前に「タオル工場の綿ぼこりが、キャンプ用の発火剤に」というお話が話題になりました。
「綿ぼこり」はタオルを作る工程で必ず出てしまうゴミで、発火する恐れがあることから工場内では“厄介モノ”扱い。それが「キャンプの発火材」として活用される、という、これぞ「三方よし」のサスティナブルな事例です。

美容室にとって“厄介なゴミ”が、毛クズです。
これを知ってからというもの、「毛クズは再生可能にならないのか?」「美容室でもこんなことできないのかなー」なんて、ずっと考えていたものです。

◾️Forbesで取り上げられたその内容は…

「掃いても掃いても、何処からともなく髪の毛が出てくる」というのが美容室あるある。また、大切にケアしてきた髪の毛も、頭から離れて床に落ちると汚らしいゴミになってしまう、という無常。

それが年末に、偶然こんな記事を拝見しました。
しかもForbes。

毛に油を弾く効果があったとは、寝耳に水です。

マット状にした髪の毛は、あらゆる「廃油」に活用される事が見込めるそうで、「貨物船の原油流出事故」や「フジロックの飲食店の洗い場から出る大量の排水を浄化」「廃油田から油が噴出している問題」など、本当に多岐に渡る“油周りトラブル”に寄与しているのだそうです。

この活動のヒストリーも、中々興味深い内容でした↓

◾️活動の概要を調べてみると…

この活動をしている「一般社団法人マター・オブ・トラスト・ジャパン」さんを調べてみると、どうやら「10cmほどの毛束が望ましい」とのこと。
マットを作る動画も拝見しましたが、毛クズを長い毛と短い毛に選定した後に、短い毛を長い毛でサンドイッチする形で作られていました。

毛クズは、郵送で承っているようです。
髪の毛はヘアドネのように束を縛る必要もなく、袋に詰めるだけ。ヘアドネのように仰々しく扱うのは手間なので、これなら比較的簡単です。
ヘアドネの31cmに至らない場合はコチラに」という案内も、とても良心的でいい取り組みだと思いました。

床に落とさず、袋に詰めることが推奨されています

一般社団法人マター・オブ・トラスト・ジャパンさん
コチラに添付しておきます↓

◾️全国の美容室で取り入れる日は来る?

美容室の毛クズは毎日の営業ですごい量になりますが、細かく切った毛クズが活用できないのは残念。床に落ちればゴミも混ざってしまうし、毛クズは皆さんが思っている以上に細かいので、おそらくマットには利用できないのでしょう。

もちろん、全国の美容室で取り入れられれば相当な髪の毛を寄付できると思いますが、全国的でできるようになるには、まだまだハードルが高いかもしれません。

例えば活動が大きく展開することになると、美容室側にも負担がかかります。髪の毛を郵送すればお金もかかるし、特に狭い都内の美容室では、それを保存しておくスペースを確保する事も難しい。
ゴミ回収のように回収してもらえれば嬉しいけど、業者が美容室を回るとなれば人の手がかかり、人件費は安く済まない。

それ故、大口のスポンサーが付けば大きく前進できるかもしれません。
「店舗展開する美容室の会社」や「商材ディーラー」が協賛することができれば、慈善活動として企業のアピールにもなりますし、美容業界に広がるキッカケにもなり得ます。

◾️SDGsの難しいところは「三法よし」

マットは織り機のような機械で作っているので、それほど大掛かりな機材は必要ないようです。
ですが「この製品を作る工程にも弊害がない」というのを求められるのが、SDGsの難しいところ。例えば、作っている過程で廃棄物が多く出てしまったら、元も子もないのです。

また、慈善事業ですから人手も足りないでしょうし、従事者の方々が疲弊してしまっても、本末転倒です。
このようにどの角度から見てもWin-Winにならないと、どこかで瓦解してしまい、大衆に広まる事もなくなってしまいます。

そして、今のところSNSでの発信が主のようですが、僕のように取り上げられた記事を偶然見る事がなければ、現場の美容師や美容室にはコレについて知るキッカケすらない、というのが現状です。

◾️陰ながら応援してます!

課題はまだまだ多いでしょうが、陰ながら応援しています!

ではまた。

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