現役美容師が告白!ぶっちゃけ「一番長持ちするスタイル」ってなに?【レディース編】
操作イトウです。
今回は、ぶっちゃけ「一番長持ちするスタイル【レディース編】」です。
※前半部分は【メンズ編】と重複する部分があります。
合わせてお楽しみください↓
美容師としては「これを言っちゃ〜おしまい」とも取れるものですが、消費者目線なら、ヘアスタイルはなるべく長持ちした方がイイに決まっています。
もちろん、それぞれのライフスタイルに合うヘアスタイルを選ぶのが一番ではあるのですが、最近では職場でファッションやヘアスタイルを問わない傾向も強まっています。
そうしてヘアスタイルの自由度が増してきていることもあり、「今までと違うヘアスタイルにチャレンジしたい」という意欲が膨らんでいる方も多いはず。
そこで今回は、僕の独断と偏見で「長持ち」に特化したヘアスタイルをご紹介します!
◾️ポイント制にして、レーダーチャート作ってみた
今回は正確な指標を計るために、レーダーチャートを作ってみました。
現在多くの女性が取り入れている「メジャーなヘアスタイル」と、「少数派だけど支持率の高いヘアスタイル」を中心にピックアップして、評価しています。
僕は男性美容師なので、レディースのスタイルの生活における経験値はありません。しかし僕自身は、自分の髪に対してかなりズボラなので、「できれば楽なヘアスタイルがいい」という気持ちには、非常に共感できるタイプです。
▼各ポイントを解説すると
評価する基準は【長持ち度】【美容室の難易度】【スタイリング】【社会性】【ドライヤー】の5つに分類しました。
ポイント付けの基準は「長持ちすること」「手入れが簡単なこと」を優位として、5段階に評価しています。
この評価の定義は、あくまで「どのヘアスタイルが長持ちするか」についてなので、パーマによるスタイリングやヘアカラーの要素は除外しています。そのヘアスタイルのファッション性についても、解説で触れるだけなので、評価には関係ありません。
[難しい] 1〜 5[簡単]
【長持ち度】
ヘアスタイルをキープしやすく、美容室に行く頻度を減らせる方が高得点。
低いほど髪が伸びてバランスが崩れやすく、すぐカットしたくなる。
【美容師の難易度】
全国どこの美容室や床屋でもヘアスタイルを再現でき、美容師によってクオリティの差が出にくい方が高得点。
低いほど美容師の技術が必要で、当たり外れが起きやすい。
【スタイリング】
髪質問わずスタイリングがしやすく、少ないアイテムでヘアスタイルを完成できる方が高得点。
低いほどスタイリングにコツがいる。コテ、アイロン等の使い方が難しい。
【社会性】
年齢や社会的地位に関係なく、誰でもできるヘアスタイルの方が高得点。また、「スーツを着る場面」などのシチュエーションに左右されず、汎用性が高い方が高得点。
低いほどシチュエーションに対応できず、立ち会う場面によって印象が悪くなる。
※レディースの場合、【社会性】の定義が少し難しいので、「仕事ができそうか」も指標にしています
【ドライヤー】
乾くのが速い方が高得点。低いほど時間がかかる。
▼「髪は長いほど長持ちする」というトレードオフが大前提
まず前提として、ヘアスタイルにはそれぞれメリット、デメリットがあります。
今回の本題である「長持ち」するヘアスタイルは、必ずショートヘアよりロングヘアになります。なぜなら髪の毛は1ヶ月に約1cm伸びているため、ショートの方がバランスが崩れやすく、ロングヘアの方が影響が少ないのです。
ですが、髪は長いほど「ドライヤーで乾かす」時間が長くなってしまいます。無論、短い髪ならドライヤーすら要りません。
つまり、「短い髪だからこまめに切る」か、「長めの髪だからドライヤーに時間をかける」かの選択は、トレードオフの関係でもあるのです。
◾️ベリーショート◾️
【長持ち度】1【美容室の難易度】2【スタイリング】3【社会性】2【ドライヤー】5
女性のベリーショートは「憧れ、やってみたい」票が多くありながら、中々チャレンジできないスタイル。
というのも、一般にイメージされるショートスタイルは、欧米人のような「ウェーブがあって柔らかい髪質」の方が向いています。日本人に多い「直毛でハリのある髪質」だと男性的になってしまいやすく、イメージ通りにいかない方も多いです。
更に「頭の形」と「髪質」にも左右されやすく、美容師の腕も必要となります。ショートが得意な美容師でない限りは、「これ以上は切れない」と断られやすいです。
また日本人の場合、政治家やニュースキャスターなどの「バリキャリ系」に支持されてきました。
そのため「仕事ができそう」ではありますが、「強い、カッコいい女性像」のイメージが強すぎて汎用性に欠くので、【社会性】は2としています。
◾️マッシュルームヘア◾️
【長持ち度】2【美容室の難易度】3【スタイリング】3【社会性】2【ドライヤー】4
マッシュスタイルはメンズライクな長さですが、「眉にかかる前髪」がベースなので「柔らかい」「優しい」「可愛い」印象が強くなります。
そのため「仕事ができそう」な見た目とは遠くなりやすく、お堅いビジネスシーンには向きにくいです。
【スタイリング】は乾かすだけで形になりやすいので、比較的簡単。ですが、要(かなめ)の前髪が伸びるのは早いので、【長持ち度】は低めです。
◾️前下がりショートボブ◾️
【長持ち度】2【美容室の難易度】3【スタイリング】4【社会性】5【ドライヤー】4
吉瀬美智子さんに代表される、女性的なショートスタイル。「前下がり(後頭部から顔に向かって髪が長くなっている)」の形で、ショートでありながら万人にトライできます。
マメなお手入れが必要で【長持ち度】は低いものの、コテ、アイロンを使わなくてもサマになりやすいため【スタイリング】は簡単。
どの年代でも取り入れることができ、時代や世代も問わない、普遍的で【社会性】の高いヘアスタイルです。
反面、ショートスタイル全般に言えることですが、美容師さんにとっては、得意不得意が出やすい面があります。
◾️あごラインボブ、あご下ボブ◾️
【長持ち度】4【美容室の難易度】4【スタイリング】4【社会性】5【ドライヤー】3
普遍的スタイルのため【社会性】が高く、全国どこの美容師でも再現性が高いスタイル。
【スタイリング】を変化させるだけで、「今風」にも「クラシカル」にもなります。
形の安定性が高く、肩にかかる直前まで伸びても崩れずキープすることが可能なため、短めの中でも【長持ち度】が高いのもポイントです。
弱点としては、長さの割に【ドライヤー】の時間がかかること。ボブスタイルは毛量を重たく残すカットを施すため、特に髪の内側が乾きにくくなります。
◾️外ハネロブ◾️
【長持ち度】3【美容室の難易度】4【スタイリング】3【社会性】4【ドライヤー】3
「ロブ(ロングボブ)」は外ハネが受け入れられるようになった近代に定番化した、年齢も問わず取り入れられる万能スタイルです。
肩で勝手にハネてくれるため楽ですが、髪質によってはイメージ通りのハネにならないこともあります。
ロブの最大のメリットは、ギリギリ一つ結びできること。
寝坊した朝でも、いざという時は結んでしまえばなんとかなる、という安心感。そして、結べる長さでありながら毛先が顔に近いため、結ぶか下ろすかの選択だけでも見た目の印象が様変わりします。
◾️レイヤー、ウルフスタイル◾️
【長持ち度】1【美容室の難易度】3【スタイリング】2【社会性】2【ドライヤー】3
近年特に注目されているレイヤーやウルフは、カジュアル度が強いスタイルです。そのためビジネスシーンには、あまり向きません。
また、上手に【スタイリング】すればカッコよくなる反面で、何もしないとボサボサになりやすいため、難易度も高め。
レイヤーは段々になっているので、長さがあっても毛量が少なく【ドライヤー】は乾きやすいです。ですが、伸びると毛先が重たくなり束感が出にくくなるので、【長持ち】はしにくいです。
◾️韓国風くびれロング◾️
【長持ち度】4【美容室の難易度】3【スタイリング】2【社会性】3【ドライヤー】2
近年の「モテ系」スタイルで一番人気を誇り、特に若い人に支持を得ている韓国風。「大人っぽさ」も兼ね備えていますが「可愛い」が強めで、「仕事ができそう」な印象にはなりにくいです。
何もしないと普通に見えるため【スタイリング】が必須で、特に「くびれ」を作るにはコテが重要です。顔周りの動きも強く出すため、苦手な方には難易度が高くなります。
また、基本的には重めにカットされているので、【ドライヤー】も乾きづらくなります。
◾️ロング、スーパーロング◾️
【長持ち度】5【美容室の難易度】4【スタイリング】3【社会性】3【ドライヤー】1
ロングの髪で気になるのは、毛先のダメージ。定期的に切ることを推奨しますが、【長持ち度】を考えればカットの必要性は落ちます。
「ヘアスタイルは変えず、ずっとロング」という方が多く、【ドライヤー】には時間がかかるものの、慣れてしまれば気にはならないようです。
ですがロングの方は、髪の長さに対して無自覚になりがちです。「長過ぎる髪」は、人の目に止まるほど目立つようになります。特にスーパーロングは「少数派で個性的」とも受け取れるので、【社会性】は低くなります。
◾️以上!
いかがでしたか?
あくまで【長持ち】についてのお話、参考になれば幸いです。
反響が大きかったのでシリーズ化したいところですが、イラストが多めで中々大変でした。
ではまた。
Twitter、Instagramのフォローもよろしくお願いします。
Instagram↓
https://www.instagram.com/itohcontroller/
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?