2023 霜月の京都・6 重森三玲の庭をもっと観たい旅、いよいよ正伝寺拝観
タイトル通り、5月(皐月咲く京都シリーズ)に引き続き、またもや重森三玲である。
11月の13〜14日の二泊2日旅である。
この時期なので紅葉はそんなに望めない。けれどもハトが京都を目指す理由はひたすら“お庭”なのだ。重森三玲のお庭に魅せられて氏のお庭を巡る旅はまだまだ続く。
烏丸御池の志津屋で早めのランチを堪能し、体力も回復。
いよいよ正伝寺へ向かう。
地下鉄で北大路駅まで、バスに乗り換える。
毎度お馴染みになってきた北大路駅では迷うことなくバス乗り場へ。
運良く目的のバスはすぐに来た。
神宮寺前というバス停で降りる。この路線のバスは次が終点なので降りる頃には車内は随分ガラガラな感じになっていた。
その神宮寺前バス停から歩くこと15分くらいだろうか。
景色をキョロキョロと見て楽しみながら歩いたので、普通の徒歩スピードなら10分くらいかもしれない。
正伝寺はアクセスがちょっと悪いに関わらず人気があるようで、道中に案内があって、迷わずに到着することができる。
正伝寺の山門に着いた。
正伝寺は山門からさらに7分くらい歩くのだ。おまけに予想通りの登り坂である。
お寺ってどうして山の側にあるのだろう。
時刻は12:55。ようやく“あのお庭”に会えるのだ
拝観口で拝観料を納め、靴を脱いで上がる。
お庭はすぐに目に飛びんでくる。
このお庭が重森三玲なのだ。
とはいえ、小堀遠州作と伝わるお庭である。
正伝寺は南禅寺派の寺院。
そんなわけでこちらの拝観より先に南禅寺本坊庭園を拝観したのだった。
ちなみに正伝寺の方丈は南禅寺金地院から移築されたものだそう。
それにしても “小堀遠州作と伝わる”とはどういうことだろう。
ググっていくと、正伝寺方丈の移築と時期が合わないらしい…
金地院のお庭が小堀遠州作だからなのだろうか(ここで先ほど金地院拝観しなかったことを少々後悔)
重森三玲が関わったのは修復。
昨年、修復のお庭として東福寺の分陀院を拝観したが、明らかに“重森色”を感じないのがすごいと思う。
専門家ではないからなんとも言えないが、お手本どおりに出来る、というのは本当に“自分を消せる”ということでもあるし、ある意味お手本の本人に成り代われる力が有るということだと思う。
美しい良いお庭をちゃんと後世に残したい思い、残してを受け継いでいく思い、
それらもまた美しいものに感じる。
ところで
正伝寺の縁側の天井は有名な血天井。
その手の歴史が苦手なハトは写真を撮らなかった。
それでも見上げて確認。手を合わせる。
うーーーむ。
正直言ってそれほどオドロオドロしくは無かった。
たくさんの方に拝観されていくうちに無念さは昇華されている感じを受けた。
それよりも近年有名なのは、ボウイ氏を始めとするアーティストの方々の拝観だろうか。
ボウイ氏の他にもいろいろなアーチストさんが拝観に来ている様子。
空いているし、静かだし。
自分リセットには打って付けではないだろうか。
そんなハトもお庭を見てぼーーーっとする。
気持ち良いのだ。
ちょうど雨上がりで樋から落ちる水滴の音がとても良い感じ。
ハトがいた間も思ったより拝観者が来ていた。
といっても10人くらい。
皆さん、滞在時間が短くて10分ぐらいで去っていく。
もったいないなあと思うが、ハトとしてはほぼ独り占め出来るのでちょっと嬉しいような。
時刻は13:50。
のんびりと拝観してるともっと居たくなってしまう。
この静けさ、広大な宇宙のような空間にもっと漂いたい。
けれども次なる観光ポイントも観たい欲が勝つ。
正伝寺をおいとますることに。
再び神宮寺前バス停に向かって歩く。
途中で一人の外国人の女の人とすれ違った。
彼女はこれから正伝寺なのだ。
虹は拝観前に見たのと同じものかもしれない。けれども前後で虹を見ることが出来たのがとても嬉しかった。
バスに乗り、次なるポイントを目指す。
西本願寺へ行くのだ。
早朝に行ったのに、だ。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?